表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/50

No.27 決断

「...え...何、話って」

「...」


え、何で静寂?沈黙??


「...その、王都に行かないかい」

「えっ?」



***



王都って、あのタルヤが毎回行く所?何で態々...?


「何で態々、そこに行くの?」


だって、此処で貧困問題を解決するんだったら、そんなことは必要無いし。

この村でしたいことだって、しなきゃいけないことだって、沢山あるのに。


「...お前を、我々で言う異世界、つまりお前の元の世界に戻すからだ」

「...あ、そ、そっか」


ドクン、と心臓が跳ねた気がした。予想は、していたのかもしれない。私は只の転生者であり、村にはいなくてもいい存在。今は、私がいなくても、レーナちゃんとかナウット君とか、しっかり者だって沢山いる。


でも、何かもやもやする...。


...もしかして、私帰りたくない、って思っている?


「で、でも、何で王都に??」

「王都には、俺よりも優れた召喚師が沢山いるからな。元は俺の責任と『召喚魔法』の不出来から出来た問題だ、それぐらいは俺も頭を下げて手伝いを請おう」


...でも、でも。


「そんなにいきなり行ったら、相手側に悪いんじゃ?子供達にはなんて言えばいいの??」

「その為に、何回も王都に行って準備をしていたんだよ。あと、子供達にはショックなことだと思うから、名目上は『先生になる資格を取りに』王都へ勉強をしに行ったとでも言っておく。実際、一応もう『勉強所』に申し込みはしてある」


でも、私、まだやること沢山あるのに...!!


村の可愛い子供達や、その親の為に、村の発展の為に、沢山しなければいけないことがあるんだよ。それが、終わってからでも良いんじゃないの。


「...嫌だ、よ、タルヤ」


だって...。


「私、まだ、あの子達と一緒にいたい、よ...」


それに、私は、転生する時に、車に轢かれた。もしかしたら、私の世界には...もう、私さえいないかも知れないのに。


まだ、死にたくない...。


「...サトミ...」


「ナウット!?」

「ナウット君!?」


カタン、と音がして、部屋から出て来たのはナウット君。どこか後ろめたそうな顔をしているということは、今までの会話を聞いていたということだろうか。


「...ごめん、アヘル子爵が、急用があるからって帰ったよ、って伝えたくて、夜だけどタルヤ様の家に行ったら、話し声が聞こえて」

「ううん、大丈夫だよ」


にっこりと笑って応答した。上手く、笑えた気がした。


「...サトミ...もう、帰っちゃうの?」


ナウット君は、抑揚のない声でそう続けた。眼は、此方を真っ直ぐと見据えて、見ていて良心が咎められるような感じがした。


「う、うん、私、もう帰るんだよ」


だって、私此処の世界の人じゃないもん、と作り笑いをした。

そう、忘れていたけど、私は只の異世界転生者だ。この村の人じゃない。


「でも、まだ村でやることは沢山ある!だから、サトミっ...」

「ナウット、彼女だって元々は来たくて来たわけじゃないんだ」


タルヤの声に、黙るナウット君。


「...私ねぇ、ナウット君と会えて、良かったよ」


泣きそうになりかけているナウット君の瞳を覗き込むと、聡美はそう言った。

本心だよ、本当だよ、伝わって。


「...なんで、サトミまで泣きそうなんだ」

「...え?」


慌てて頬を触ると、涙の線が。


な、なんで、私、泣いて...???


「あっ、あははははっ、ごめん、つい涙が」


だって。


私、この村で沢山あって、全部楽しかったんだもん。ナウット君と出会った時も、あの憎らしい『メイコスリ』も、山菜採集も、サロネちゃんも。


全部全部。


「楽しかった...んだもん...」

「サトミ...」


「嫌だよ、まだ帰りたくないよぉぉぉ」


泣いたら、一気に全部本音が出た。うん、まだ帰りたくない。まだ、まだこの村にいたかった。嘘じゃない、建前じゃない、本当に、心からいたいって、そう思ったんだ。


「サトミ...でも、きっと家族も心配しているだろう」

「そう...かもしれないけど」


私は、その世界では多分死んでいる。


「なぁ、サトミ、最初に俺に、りんごの数え方、教えてくれたよな。あと、それから『二次関数』とか、『部分分数分解』とか、色々教えてもらったな」


...?ナウット君、いきなり何を言って...?


「だから、サトミは元の世界に帰って、大丈夫だよ。俺、多分レーナ達も、サトミが教えてくれたことは、ずっと忘れないからさ」


ナウット君が、にっこりと笑った。

泣いていないように、泣くところなど見せまいと強気になって。


じゃあ、私がすべきこと、は...。


「...うん、じゃあ、私『王都』に行く」


微笑んで、そう言った。


いずれにせよ、別れの時はいつか来るんだ。


「私、『王都』に行くよ」


サボっていたわけじゃないです、どうも作者です久し振り!!!


サボっていたわけじゃないです(二回目)、中々書きづらい話で、「うーん、これも違うな」とか修正しながら書いていたんです汗汗


言い訳?


あっ、えっと、すいません...。


大事な話、いつかは来る別れですね!!

聡美さん、「シニタクナーイ」と「ワカレタクナーイ」で帰ることを拒んでいましたが、結局ナウット君に背中を押されて決断。


友達に書いている時に、「これもう終わるんじゃね?」などと言われましたが、それは秘密です!!!次の話で分かります!!(ためるタイプ)


***


...とか言いつつ、読者様が「終わりならいいや」と離れて欲しくないので言っておきます!


『新章始まります(^^)』


わわわ、ネタバレしてごめんなさーい!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ