表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/50

No.17 有罪判決

いた、いた、いたっ...!!


「掴まって、早く!!!」


差し伸べた手に、ぎゅっと掴まれる感覚を覚える。


そのまま、ぐいっと引き寄せると、ライ君が彼女を乗せやすいように躰の向きを変えた。サロネちゃんを、私の前に乗せる。


「ライ君、このまま走って東の森を抜けて!!」


段々点になってくる狼を見ていると、前にいる小さな者が、ぎゅっと手を掴んでいるような温かさがした。



***



「...つ、着いたっ...」


正直、日の出前に帰れるかどうか、心配だったんだけど。

ま、ちょっとオーバーしちゃったけど、でも朝には帰ってこれたし、ば、万事おっけー?


「あーっ、そうだ、サロネちゃん!」


ライ君の鬣を、おずおずと撫でていたサロネちゃんが、ちょっとびくり、と躰を震わせる。


「サロネちゃん、駄目だよ、東の森に行ったら!危なかったんだよ、喰われたらどうするの!」


ちょっと厳し目に叱っちゃった、けど。


でも、本当に、危なかったんだもん!もし狼に喰われちゃったら、大事どころでは済まなかったんだから!!


「ごっ...ごめんなっ...さい」


あ、あれっ...?


な、なんか、しおらしくなっている?


ああああっ、待って、サロネちゃん!

泣かせたいわけじゃないの!


えっと、な、なんて言えば...。


「...分かれば良いんだよ、もう大丈夫だからね」


控えめにハグをして、頭を撫でる。うん、こうしたら落ち着くもんね、泣いている時の人肌って、すごく落ち着くもの。


ぎゅ、っと袖を掴むサロネちゃん。


「ど、どうしたの?」

「あっ、あのねっ...その、あの」


え、だ、駄目だった!?ハグってもしかして、駄目だった!?


「...も、もうちょっと、頭撫でて欲しい...」


ぎゅんっ、って何かが加速した気がする...んだけど。

かっ、可愛すぎですか!?無い母性が覚醒しそうなんですけどぉ!?


「うん、良いよ」


はぁぁ~、やっぱり、ちっちゃい子って可愛いよなぁ...。


元は悪口ばっかり言っていた子だけあって、こういう変化って、やっぱり嬉しかったりもするんだよね。


...自分が死ななければ、こんな経験も、普通の世界で出来たのかな...。


私、一応...死んでいるんだし。

でも、じゃあ、どうして...。


「...何が良いって、サトミぃ〜?」


あっ...。


「ナ、ナウット君...!」


後ろにいる、明らかに運動して疲れたライ君に、サトミが抱擁している、昨日何処かへ行ったはずのサロネちゃん。


これでナウット君が、何かを悟ったのは言うまでもないだろう。



***



「えーっと、状況を整理します」


ナウット君の響き渡る声。眼の前にいる自分は土下座をして、上から降る声を聞く。くっ、まい・ぷらいどが何処かへ行きそうだッ...。


「サトミは、頭を負傷しているのにも関わらず、モルダッダ家の少女を探す為家を無断で出て行ったと。皆、どう思う?」

「「「ゆーざいはんけつでーす!」」」


ね、ねぇ皆、どうして有罪判決とかいう言葉知っているわけぇ!?

ナ、ナウット君だな、教えたなさては!!


「じゃあ、罰を言い渡します」


はえええええええ、やめてぇえええええ!!


「サトミに、キャラメルを1ヶ月間作ってもらいます!」

「「「さんせーいっ!」」」


...は、はえ?


「えっ、それだけ?」

「まだ、他にも何か欲しいのか?」


まっ、まるで私がMみたいに...違います!!

微笑んでいるナウット君。あ、もしかして...。


私に気を使わせないように、言ってくれたの?


「...ありがとう、ナウット君」

「な、何だよ、まだ罰が必要なのか?」


顔を真っ赤にさせてそう言う、ナウット君。


いえ、それは結構です。


「...あっ、あのっ」


か細い、躊躇いがちな可愛い声。


昨日、悪口ばっかり言っていた彼女の声とは違って、なんだか、此方の方がしっくりくる声だった。声の主が、口を開く。


「わ...悪口、沢山言って、傷つけてごめんなさい。わ、私...その、すごく...羨ましかったの」


静寂の中、静かに彼女が言葉を紡ぐ。


「お母様も、お父様も、私の家族は皆...私のことを、必要ともしていないのに、家族でも無いのに仲良くしている...から」

「「「...」」」

「だっ、だからっ、その、私、あの」


「うんうん、辛かったね」


ルイス君が、何処かから取ってきたキャラメルを一欠片、サロネちゃんの口に入れる。にっこりと笑うと、「言いたくない辛いことまでは、言わなくても良いんだよ」とサロネちゃんの頭を撫でた。


「そうだよ、お前が言いたくないことは、今言わなくても良いんだぞ!」

「何時か、言える時が来たら言ってくれたら良いなの!」


ルイス君に続いてそう言う皆。


「...何でッ...私、沢山傷つかせてっ」

「サロネちゃん、皆もう傷ついていないから大丈夫だよ」


微笑みかけると、サロネちゃんの顔から涙がぽろぽろ。


「...うん、あ...ありがとぉ」


サロネちゃんが微笑んで、そう言った。

先日、友達に「もっと情景描写しろ分かりづらい」とめちゃくちゃ言われた作者です、どうも。


サロネちゃんのお父さんお母さんって一体どんなん何でしょうねー?


...書くことが思いつかないので、此処らへんでさ、さようなら(ごめんなさい)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ