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俺は混乱している。いままで頼りになる格好いいお兄さんだった人が実は女の人で、しかもよくよく考えてみればとても魅力的な人で。

女だったらいいのに、と考えたことは数知れず、それが本当になるとは思っていなかった。


探偵悠莉さんは24歳独身、身長178の長身で元々は綺麗であろう顔には無数の切り傷がついている。先ほど抱きついたときに分かったが、くびれているし、その、とてもスタイルが良い。

髪は染めていない地毛で茶色のロングヘアーを一つにくくり、手入れはしていないらしいが艶々していて光のかげんで金色にも見える。同居しているので使っているシャンプーやリンスは同じはずなのに良い匂いがして俺は男が好きだったのかと悩んだこともあった。


(というか鈍すぎだろ、俺!声とか別にハスキーなだけで低くなんてないし、一人称は「私」だし、料理上手いし、家事は全部できるし…あれ?悠莉さんの弱点って…?)


惚れた弱みとでもいうのか、彼女の欠点が見つからない。強いし、頼りになるし、かっこいいし、ご飯上手いし…


(先輩、弱みを補えば女性が振り向いてくれるって言ってましたけど、ない場合はどうしたらいいんですか…?)


俺は今ここにいない学校の先輩に心の中で助けを求めてみたが答えは返ってくるわけはなく、森の鳥たちの囀りだけが 響く。

先を歩く悠莉さんは枝を拾いながら川を探している。なんでも、遠くの方に水の音が聞こえるのだとか。なにそれスゴイ。


「あ、あの悠莉さん…」


「あ?なんだ、ヤス。私の名前なんか呼んで…別に今まで通り探偵でいいのだが?」


「い、いや、あの、その…」


「ヤス?」


あぁ、俺ってかっこ悪いなぁ。

悠莉さんが女だって認識した途端に緊張してまともに目を見て話せなくなるなんて、学校でのプレイボーイの名が泣くね。

まるで、初恋のようじゃないか。


「…すみません、落ち着きました。名前に関してはそう呼びたいから、っす。駄目ならやめるっす。」


「」

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