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星に願いを掛けた結果がこれだよ。


「ん~…ゲームも一日中やってると流石に疲れてくるな」

午前3時…電気も着けていない部屋に篭りパソコンの前で独り言を呟く…。

まるでニートや引きこもりのような行動だが実際にそうなのでばつが悪い。

そこそこいい高校に行き、そこそこの大学に進学したのはいいのだが交友関係が上手くいかずに不登校に。

そのまま単位不足で退学になってしまってからはずっと引き篭もっている。


親は呆れ果てたのか、それとも更正させるのは無理だと諦めたのか最近は話し掛けてもこなくなった。

しかしそれでも暖かい食事を作ってドアの前に置いてくれるのには感謝をしている。

こんな息子なんて外に放り出してもいいはずなのに。

罪悪感が無いわけではない。

何度も外に出て親に謝りたいと思ったのだが、決心が付かずに先延ばしにしているうちにタイミングを逃してしまったのだ。

いや、それも言い訳に過ぎないだろう…今からだって謝りに行ける筈なのだ。

「あぁ…自分の弱さに嫌気が差してくるな…」


そう呟くと少し悲しくなり…それを誤魔化す為にテレビをつけた。

『七月七日のニュースをお伝えします___』

テレビから流れる音声を聞き流しながらゲームを再開する。


「そういえば今日は七夕だったな…すっかり忘れていた…」

その画面に映っていたのは美少女と七夕の日にデートをしている場面だった。

二人で天の川を見上げ、流れてきた星に願いを掛ける…。

そこまで進めたところでパソコンの電源を消した。


立ち上がりベランダに行って空を見上げる。

「ちゃんと大学行って就職でもしてたら、誰かと一緒に天の川でも見れたのかもしれないな」

少し涙が出てくる…。


暫く天の川を見ていると一筋の流れ星が空を駆けた。

そういえば、あの主人公達は願いを掛けていた…。

柄でもないが今は星に願いを掛けたくなるような気分だった…。

「過去に戻れたり、新しくやり直せるならまともな人生を送りたい…」

そう言った時、天の川にある二つの星が一瞬強く光ったような気がした。


「こんなことで願いが叶ったりするはずがないよな…馬鹿馬鹿しい…」

そろそろ眠ろうと思い部屋に戻ろうと踵を返そうとしたとき、私は気を失っていた。


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