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エノシマ・スペクタクル  作者: EDONNN
3章:五頭龍と鉄巨人と此処に来た理由
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最終話:江ノ島スペクタクル(浅倉朝太郎)

「朝太郎!」

背後から声が聞こえてきた。村尾親子。そして、他の新聞部の仲間たちが、戻ってきた。


「やったんだね。私たち。五頭龍が海に帰って行ったの見たよ」

浜辺の姿もあり、自分に向かい声をかける。


「朝太郎。嬉しいニュースがあるぞ」

遅れてきたドミニクは自分を強く抱きしめる。


「アサタロー」

何度も聞いた優しい声。ドミニクの背後には疲れた顔はしているが、確かにそこには自分を助け、導いてくれた女性の姿があった。


「ビアンカさん。生きてたんですか」

「なんとか。龍が何者かと戦っていたのを見て、確信しました。朝太郎が戦ってるんだと。シリウスインダストリーの敵は皆騙されていた事を知り、協力してくれました。サーチライトが効きましたね」

「あれはビアンカさんがやってくれたんですか」

彼女はこくりと頷く。死んでしまったと思っていた彼女。しかし、いまビアンカは目の前に生きている。思わず彼女を抱きしめてしまった。


「アサタロー。痛い」

「ごめんなさい。でもよかった」

彼女から体を離す。


周りを見ると聡美も来てくれていたようだった。

「浅倉くん。ありがとう。これは僕から責任を持って、上層にも報告するよ。それにお父さんにもね」

「親父ですか」

「ああ。彼は自衛隊で確保して病院へ搬送したよ。しっかりと治療して、状況は聞かなければいけない、ですね刑事」

「ああ。そうだな。ビアンカ、ドミニクも同行頼む」

純也はCIAの二人に言う。父も無事であった。その報告に胸を撫で下ろす。


「いやぁ! さすがだな朝太郎。お前ならやってくれると思ってた」

「私も。会長として、友達としてこんな誇らしいことないわ。柊木さんも無事でよかった」

村尾と峰岸は涙を浮かべているようでもあった。


「じゃあ。俺たちは先に降りよう。街の復興、浅倉孝太郎を含めた登鯉会、毅さんあんたもだ。事件の捜査受ける側も協力者としても色々頼まなければならん。さて。やることばかしだぞ。みんな」

純也は柄にもなく、囃し立てた。


「ちょ、ちょっと。まだ打ち上げの場所の話が」

虎丸は追いやられようとしながらも争おうとする。


「ばか。気遣いなよ。こっからは私たちがお邪魔なんだから」

浜辺は村尾と腕をしっかり組み、下に降りていく。



そうして、朝日に包まれた江ノ島の山の上。慌ただしく人は再び消えて柊木と二人となった。


「朝太郎。ありがとう」

彼女は自分をしっかり見て、頭を下げる。


「いや。こちらこそ。なんとかやり遂げられた」

「笑っちゃうよね。まさか私たちがこんか大事件を解決しちゃうなんてさ」

鈴音は噴き出すように笑った。


「鈴音。俺は君のことが好きだ」

陽の光の中に微笑む彼女の姿を見て、脳みそを介さず反射的に言ってしまった。


「なに。絶好のシチュエーションだと思ったわけ」

「え。だって言うなら今しかないじゃないか」

彼女は意地悪そうに笑う。そして瞬間彼女の顔が自分に近づき、唇と唇が触れた。


「だいぶカサついてない?」

「仕方ないだろ。ずっと飲まず食わずだったんだし」

「照れてんじゃん面白い」

そう言う彼女の頬も赤く染まっていた。それは朝日のせいだけでは決してないだろう。


「行こう。みんな待ってる」

鈴音はそう言い、駆けていく。


朝日に照らされた街を背景に好きな女の子が笑顔でこちらを手招く。


写真に収めたいほどの、()()()()()()()がそこにはあった。



最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。


つたない文書にて読みづらいところもあったかと思います。

また、何度も誤字報告など推敲もしてくださった方々にも、この後書きを借りて、感謝申し上げます。


また、何か書きたいと思っていますので、次回作もあれば読んでいただければ幸いです。

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