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シェイドシフト〜滅びかけた世界で暗躍する〜  作者: 西基 フリー
第一章
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一話 神裁の日

「警告、警告!、非常事態発生!研究者の皆様は直ちに避難を開始してください!」


ある日、突然とある場所の施設内に警報が鳴り響く。


次の瞬間、施設内に爆発音が鳴り響く。


研究者達は避難しようとするも間に合わず、

爆発に飲み込まれる。


そしてさらに、地球はその研究所から溢れ出る、

とある謎の物質に飲み込まれてしまった。


此処は日本の政府によって様々な研究がされているとある施設。


この施設ではこの世の真理を解明し生活を豊かにするため、この世ならざる力、《魔力》の研究をしていた。


魔力は地球に存在はしていたが量が少なく今まで発見されなかった。


だがある日偶然発見された魔力は世界に衝撃を与えた。


魔力は今までにないエネルギー源になり得る可能性を秘めていた。


何故なら魔力は減らないエネルギーで世界に存在する一定量を維持する性質があり従来のエネルギーには無いあまりにも高い汎用性があったからだ。


魔力は減った量だけ元に戻る性質があり色々な物に使える、


人間は皆、魔力を増やす研究をした。


そしてついに、増やす研究に成功した。


しかし、その力は人間にとってあまりにも強大すぎた。


その日、力は暴走し、やがて地球を飲み込んでしまった。


生物の体にとって有害だった魔力は生態系に影響を与え地球の環境は急激に変化してしまい、


地球は滅亡の道を辿った。


僕は、この施設でその力について研究者をしていた者の一人だった。


僕は最初この施設で研究をし始めた時は、

地球の未来を支えるための研究をすることができると言われてこの施設で研究者になった。


研究者になり人の役に立つことがずっと夢だった僕には願ってもないチャンスだった。


だが此処で研究されていたのはこの世ならざる力、《魔力》であり、


その力によってこの世の真理を解明しそれを悪用しようとする者がいないわけがなかった。


この日に研究所が爆発したのはその者たちが研究データを盗もうとしたがその者たちはミスしてしまい、


やがて地球は魔力に飲み込まれてしまった。


それは僕も例外ではなく施設の爆発に巻き込まれて死んでしまった、、、と思われた。


(ここ、は、一体?)


辺りを見渡すが白い空間が只々広がっているだけ。


「貴方にはやってもらうことがある。」


突然、頭の中に直接語りかけるようにして声が聞こえた。


「あんたは誰だ?後ここはどこだ、僕は死んだのか?」


伝わっているのかどうかは分からないが声に出して話しかけてきた奴に聞く。


「私は《真理(ヴェリティ)》、貴方達が呼ぶ神に近しい存在。そしてここは生と死の狭間、貴方は正確にはまだ死んでいない。貴方をここに呼んだのは理由がある。」


聞いて驚く、この声の主は神である事、僕はまだ死んではいないということ、


そして僕がここに呼ばれた理由、


「貴方には、貴方が死んだ未来の地球に記憶はそのままで転生してもらう。そしてそこで《究明機関(アサーテイン)》という組織を壊滅させてほしい。」


僕は一度話の整理をする。


転生、あまり現実的では無いこと、そして《究明機関》の壊滅、


そもそも魔力に覆われた地球でまだ生物が存在しているのか。


いよいよ僕の頭は理解が追いつかなくなっていく。


「地球は確かに魔力に覆われた。しかし人間を含む生物たちは環境に適応し今でも生きている。未来ではあの日は《神裁の日》と伝わっていて、それから千年が経過し文明レベルは貴方が生きていた頃のような高度な文明からは多少落ちてはいるけど全く問題ない。究明機関は貴方達が《魔力》と呼ぶ、私が創ったあらゆるエネルギーの根源を悪事に利用しようとした者たちの組織名。そして貴方が転生する未来でもまだ存在し、魔力を利用してこの私《真理》にの存在に近づこうとしている。もし私に辿り着かれてしまえば奴らに世界は支配されてしまう。」


僕はその話を聞いていて怒りが込み上げてくる。


人々の幸せのために研究されていた魔力を悪事に使うなんて僕に許せるはずがなく怒髪天を衝く勢いだった。


そんな事で俺の夢は絶たれ、しかも、、、大切な人まで、


「それにしても何故僕なんだ?」

「貴方の魂は透き通っていてとても綺麗。魂に只々優しさを映し出している。そして努力できる貴方は世界を救ってくれるそう思ったから。」


そこまで期待されて答えないなんて選択肢は僕には無かった。


だから僕は《真理(ヴェリティ)》の願いを聞き未来の地球に転生した。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


僕は目を覚ますと見慣れぬ天井の下にいた。


そして辺りを見回すと僕はベッドの上にいて、


目の前に一人の大人の男性と、その隣に一人の女の子、そして僕の隣に一人の大人の女性がいた。


「あなた、生まれたわ。男の子よ」

「何!、本当か!」

「弟!やったー」


僕は両手を見た。


するとそこにはとても幼い手があり、あまりにも信じ堅い光景があった。


(僕、赤ちゃんになってるー!?)


さらに僕の目に映ったのはそれだけではない。


今までなら絶対に見る事の出来ない不可視の物、《魔力》だった。


本当に人間は魔力に適応していた。

新しい小説を書き始めました。こちらはできるだけ毎日投稿をしたいと思いますので応援よろしくお願いします。

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