表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を歩こう  作者: Haruneko
5/8

ポクポク行こう

 スパイ疑惑がかけられて冷や汗渇かぬうちに色々決まってしまった。

ペースダウンせねばついていけない。

「き、キトリさん、お腹が空きません?」

「あら、もうこんな時間、昼食にしましょう。食べがら質問を受けますよ」

「色々目まぐるしくて・・・」

「ですよね!」

 ニッコリ笑うキトリさん、改めて見ると私より、もちろん10歳だ若干年上だろうか

背は150cmくらい、茶色のロングヘアーポニーテールにしてる。

鼻筋も通ってて、めっちゃ可愛い将来美人になりそう。

レスターさんの印象は、熊男タイタンで霞んでしまった。

倒れた後、世話になったはずなのに印象って大事だ。

51歳だった私の落ち着きが、間諜疑いに発展するんだしマジ大事!

歳相応?いや10歳相応の振る舞いが求められるっぽい。

10歳なんて遥か昔だ、ましてやここは日本じゃなさそう。

子供は大切にされてるとはいえ、あらぬ嫌疑をかけられてはどうなるかはわからない。

キトリさんを手本に子供のぽくだ、ポクポク!


 あ、しかし一日3食なのねと思い安心。

2食文化だったら、がっかりだったりする。

昼は、またもやタロウイモの粥に、朝と違ったシチュー肉入り!

病み上がりを労ってだろう、キトリさんも同じメニューを食べてる。

優しい娘に違いない!

突撃質問コーナー

「き、キトリさんも別の街から来たんですか?」

「いえ、私はスマルト出身で職業は剣士なんですよ。

 父が回復師なので目ざしたかったのですけど、残念ながら属性の光がなくて継げなかったのです。」

「父が回復師??はて?」

「ふふ、南砦のレスターは私の父ですよ。職場なので公私は分けてますけどね。」

「えええええええええ!マジか、レスターさんが父親ですか!」

「同世代の女の子が運ばれて来たから、クエストとして指名依頼を受けたんですよ。

 回復師にはなれなかったけど、手伝いで砦にはよく来てましたからね。

 色々と使い勝手が良いようです。

 ハルスティーヌさんは、光属性持ちだからきっと回復師を選んでほしいはず。」

「キトリさん、ハルスティーヌは呼びにくいので、ハルと呼んでくださ、キトリさんの方が年上ですし

 呼び捨てでおねがしたいです。」

「そ、それは、指名依頼中の対象者ですからね。流石に呼び捨ては無理かな。」

「お、お願いします。ハルがダメなら、依頼中だけでもハルさんと!」

「じゃ、この依頼中はハルさんで、終わったらハルと呼びましょう。ハルさんもその時はキトリと呼んでね。」

「りょ、了解!」

食事中に女子トークじゃないキトリと親密になれた?気がする。

今のところの知り合いは、3人でうち2人は男で熊男含むなのだ女子求むだ!


「ではギルド登録に向かいましょうか、距離あるけど大丈夫かな?」

「大丈夫!頑張る!」


 子供らしく答えてみたとて、なめてました!

一応石畳とはなってるが、現代のアスファルトとは違い歩きにくい。

馬車もあるらしいけど、何しろ無一文なので歩くしかないのだ。

最初は、街並みに目移りしてはしゃいでたけど、もはや下を向いて足を運ぶのだけを考える。

剣士のスキルもあるのかもしれないと言ってたけど、キトリは疲れ知らずに歩いてる。

 ひときわ大きな建物が目の前に、盾の上に剣と杖、弓、フラスコが書かれ真ん中に狼の様な野獣の顔がある看板が掲げられてる。


「ここよ、冒険者ギルド。」


 スイングドアを開けると、お約束のギルドホール内の酒場と受付。

 ん、例のアレないのか、新人冒険者のアレです。

中堅の冒険者が因縁つける。喧嘩になる恨まれるフラグテンプレイベント。

午後の早い時間とあって、酒場にそれほど人はいないけどゼロではない。

酒場で早めの昼食中の冒険者達は、ちらっと二人を見るがそれでおしまい。

なんて紳士的?お約束なしだ、この件も覚えいたら聞いておこう。


「新規受付などの事務処理は一番右ね。こんにちは、ニアバルさん。

 新規登録の人を案内して来ました。」

「キトリさん、いらっしゃいませ。ギルドマスターからは聞いてます。

 早速登録をしましょう。」

「はじめまして、ハルスティーヌと言います。よろしくおねがします。」

「て、丁寧だな。俺はニアバルだ。よろしくハルスティーヌ。」


 お、ギルドテンプレの受付、ボインボインお姉さんじゃないのか!!

タイタイとは違う系の、ワイルドマッチョマンだ。

隣も女子ではない。

確かにMMORPGの Hermit Life Word でもギルド内のスタッフは女子ではなかった。

さらにイケメンでもなかった普通の、何を持って普通とするかだけど、むしろマッチョ系のおっさん達がお揃いの制服を着てるのがなんとも。

歩き疲れて有らぬ方向に思考が、しっかりしないと今後の生活がかかってるんだ!

とにかく登録だ。


「ここに、この針を使い血液を1滴垂らして」


針?血?、見ると自衛隊のタグプレートの様な物が出された。

痛いじゃん、マジか針か針は嫌いだ。

RPGぽい世界なのに、魔力認識とかじゃダメなんかーい!


「ハルさん無理なら私が手伝いますよ。」

言うが早い、親指持ってプチッとな。

「ウゥ」

思わず手を引きそうになったけど、さすが剣士力が強い!

「いいね。次はここに魔力を通して。」

「魔力?」

「ん、このこ魔力通せないの?」

「あ、諸事情がありまして」

「じゃ、どちらの手でもいいからプレートに、もう片方は、このオーブね」

おおお、なんだかパチっとプレートが光り名前などの個人情報がプレートに浮き出る。

異世界ファンタジーぽい!

「タグの説明だな。

 これは、ギルド登録した者の個人情報だ。

 種族、名前、年齢、スキル、職業などが記録される。

 冒険者ランクは、このもう1枚の方だな。

 この登録は、身分証明書にもなるので街の出入りや、他国の出入国にも使える。

 紛失した場合は、大銀貨1枚で再発行だ。なくすなよ。

 情報開示制限もできるから、秘匿したいスキルなどは非表示にできるからな。

 初心者からランクG<F<E<D<C<B<A<AA<AAA<Sとなる。

 クエストは、自身のランクの1ランク上から受けら、Gは砦内のみ、G、F、Eについては

 1ヶ月クエスト未達成の場合登録抹消となる。

 DからCに、BからAに上がる際には昇格試験を受ける必要がある。

 まぁーまだ先の話だな。

 ギルド入って右手のボードにクエスト依頼が出ているから。 

 出来そうなのあれば、受付へ提出だ、達成期日もあるから

 期日に達成出来ない、失敗などあればペナルティーで罰金、悪質な場合はランク降格もあるぞ。

 実力に見合ったクエスト選びが大切だ。いいか、実力相応だぞ!大事な事だから2回言った。」

 ここまでは、大丈夫か?」

「な、なんとかついていってます!」

「よーし、じゃ最後に、施設内の説明だ。

 入って右手が受付カウンターとクエストボードな

 受付カウンー、俺のいる所のさらに右手が素材回収エリアだ。

 左手奥は、終日営業の食堂兼酒場、中央階段から2階は図書室、及び救護室だね。

 だいたい使いの方は分かったか?」

こく、こくと頷き返す。

「よーしこんなところかな。わからない事があればその都度だな。」

ジャラン、鎖付きでタグ2枚渡される。

「ありがとうございます!」


「ハルさん、無事登録終わりましたね。

 ついでに、明日に向けてクエストを一つ受けておきましょう。

 そのあとは、今後の宿泊先に行っておきますか!」

「りょ、了解です!」

クエストボードから、常時クエストの薬草採取を選び受付の練習もできた。

 んで、宿泊先に移動となり、また歩くのか、がっくりうなだれながらキトリの後を追うのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ