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決意表明

更新遅くなりました!!

これからペースアップ。

 六等分されたWRJNの画面には【ストレージ】【メッセージ】【マップ】と上から順に並べられており、白い画面に黒線が引かれただけのメニューの残り三つはまだ表示がない。これから増えるのだろう。

 キクチは早速【マップ】を見た。【ストレージ】に何か入っている気がしなかったからだ。スマートフォンを操作するようにWRJNの画面にある【マップ】をタップすると。その画面全体が銀色の建物で覆われて、他の建物の表示はなかった。

 鳥瞰図のようなマップは、勿論棒と線からなる地図ではなく航空写真のようだ。まさか建物はこれだけではないだろうとキクチはマップを縮小する。しかし、これ以上縮小も拡大も出来ないらしい。本当にアメルバの言っていることは正しいのか―――

 アメルバは唐突に話を再開した。

「既に町の枠組みは出来ています。ただ、町に命は吹き込まれていません。いわば材料しか揃っていない状態ーーゲームとしては成り立っていないのです。ゲームとしては【不正解】といえるでしょう。そこでみなさんにはこの枠組みに命を吹き込んで欲しいのです。それこそがこの計画の大筋なのですから」

別の男が言った。

「おい、これは犯罪行為だろう?こんなことして【ゲーム禁止法対策委員会】に目をつけられないのかよ。もしこの計画が漏れて逮捕でもされてしまったら、あんたは責任取れんのか」

「さっきいったでしょう。これはまだ命が吹き込まれていないいわば枠組みに過ぎないと。もしこれを委員会の方々が発見してもこれがゲームだとは思わないでしょう。そしてみなさんにはそれ相応の覚悟があってこのプロジェクトに参加したのでしょう。勝手に責任転換されても困ります。自己責任ですから……」

突然アメルバが喉に手を当て出した。

「では諸君、本題に入ろうか。これは私の人生における最大の使命だと確信している。そのために君たちを呼び、君たちの脳内を借りさせてもらったんだ。面と向かって話すと例の委員会に口外される可能性もおおいにありえると考えられたからな」

キクチはどうも変だと感じた。

「おいタカタ、これ本当にアメルバなのか。何言ってんだろう」

キクチは耳元で囁いた。

「違うと思うしかないだろ、口調からして。取り敢えず聞いとこうぜ」

「そこで君たちのCRJNを少しばかりいじらせてもらった。まずCRJNでのインターネット使用は完全に不可能にさせてもらった。だからといって他のメディアを使おうとしたら。君たちのCRJNが作動し、君たちの意識を【ゲーム現実化計画】の開始まで失わさせてもらうよ。そして君たちは私を裏切ることはできない。同様に委員会への告発は完全に不可能だ」


「君たちは創造主となりこの世界を作り上げる。この行為がたとえ【不正解】な行動だとしても、この行為が【ゲーム禁止法】に一石を投じ、ゲームをしていた人々の思いが、ゲームを禁止する、この法律のルールを凌駕すれば、いいのだ。不正解は時に凌駕する。私が起こそうとすることは間違っていないと信じている。私の言葉を、肝に銘じてほしい」

沈黙につつまれた民衆もアメルバでなかろう人物からああ言われてしまえば、少しは心が乱される。顔色が暗くなっていくのは誰の目から見ても目前。空気に黒みがでた。

「以上が【序章】とでもいっておこう。第1章開幕まではあと一ヶ月以上あるね。スタートまで心待ちにしているといいよ……では。【不正解は凌駕する】!!」

アメルバの体を借りて話した、【不正解】が発した言葉はこのゲームで最初で最後の機会になるなど、今は知る由もなかった。














最後まで読んでくれたあなた!

今日も元気に頑張りましょ~

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