幕間劇場「八英傑って?」
ナギサ「……しかし、ヴォルクさんはスレイくんから聞いていた八英傑とはずいぶんと違うみたいですが?」
スレイ「僕の知っている話は噂だって最初に言いましたよ? ――僕自身驚いていますよ」
ルフィア「えっくんはあの小柄な外見が魅力だっていうのに、寡黙な男性って――、思わず吹き出しそうになりましたよ」
スレイ「そうだ。ルフィアさん、改めて八英傑がどんな方々なのか教えてもらえもせんか? ――ルフィアさんだったら当然、全員と面識がありますよね?」
ルフィア「そうねぇ。――私とえっくんについてはもう必要ないでしょう? じゃあ、まずはレイからだね」
ナギサ「光の英傑と呼ばれていて、凛々しく八英傑のリーダーをしている人ですね」
ルフィア「あの子がリーダー? それはないわ。だってあの子、かなりの甘えん坊ですもの」
アクセ「お、姉御。れーちゃんの話か? れーちゃんはやさしくていい奴だぞ?」
スレイ「そう言えば、アクセちゃんと初めて会った時にも名前が出てきましたねぇ」
アクセ「おー。れーちゃんからギルドは敵って教えられた」
スレイ「……おかげで酷い目に遭わされましたけどね」
ルフィア「あ、あの時のことは悪いと思ってますよ。だって、この子が敵だって言うんですから――」
ナギサ(何があったんでしょうね、スレイくんに)
ルフィア「次はアーサーね」
ナギサ「背丈をも超える大金槌を振り回していたとされる人物ですね」
ルフィア「うーん。間違ってはいないんだけどねぇ」
スレイ「背丈をも超えるというからには、やっぱり2メートル近い大金槌を振り回すんでしょうか?」
ルフィア「そこが間違っているのよ……」
アクセ「おー。おれも背丈を超えた武器を振り回せるぞ。――とぉーって」
ルフィア「次のシルフィアにいきましょうか」
ナギサ「たしか、癒しの聖女って呼ばれているって」
ルフィア「あの子は気が弱いからね。そうやって担ぎ上げられてもイヤって言えないのよ」
スレイ「そういう性格って損ですよね」
ルフィア「なんか、変なことに巻き込まれなきゃいいけど……」
ナギサ「シンクって人はどういう人なんです? なんでも、ヴォルクさんやルフィアさんにとっては師にあたるとか」
ルフィア「ド変態」
ナギサ「は?」
アクセ「あー。いつも兄者に色目を使ってくるあのにーちゃんか」
スレイ「……これ以上は聞かない方がよさそうですね」
ナギサ(これは、残りの二人の話は今度にした方がよさそうですね)