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カインドクロン  作者: 日和日向
3/12

よろしくニワトリ



「えーっと、なんでニワトリなの?」


「えっと…それは///」


その顔で照れられても何ともいえないんだけど…


「最初はニワトリじゃなくて、もっと一般的な普通の小鳥でした」


「いろいろうまくいかなくてニワトリになってしまいました」


いろいろね…


「あなたが”生きる意味”を見つけるまでこの姿のままです」


このニワトリも大変なんだなと日奈美は思った


「話変わるけど、君の名前は?その話だとしばらく一緒にいるんでしょ?」


わかりやすくニワトリの姿をしたソイツはキラキラと顔を輝かせた


「名前もすべてのことが終わるまで、教えられません」


「ですが、旅をするんですから、名前は必要ですね」


旅…?


ニワトリの中でだいぶ話が進んでいるようだった


「じゃあ、かわりの名前決めてください」


かわりのなまえ…

小鳥になれなかったかわいそうなにわとり…

だが結局のところコイツは鳥だ


「バードで…バーちゃんでもいいし」


「安易な名前ですね…」


「まあ仮の名ですからいいですけど…」


可愛くないなー…


「さあ!明日から旅にでます!荷物用意しといてくださいね!」


「はーい」


ピクニックに行くかのような軽い返事

行きたくにないと駄々をこねても結局私に拒否権などないのだろう

この家からでないとなにも始まらないのだから



家にある大量の本どうしよう…?


数えきれない本がある中で手元に置いておきたい本は百冊ぐらいはある


一応入れとこ…


ゆるいドルマン白Tシャツにゆるいデニムの短パンサロペそれと革の時計に革のネックレスがいつもの日奈美の恰好だった

時計は右手が利き手の場合普通左手に時計をつける

日奈美は右手が利き手だったが、はじめて時計をつけたときから、ずっと利き手の右手に時計をつけている

深い意味はない、ただそうしたいからそうしているのだ


いつもの服の替えとパジャマ、上着、金銭、少しの食料が

普通のリュックにすっぽりおさまった

まだ隙間がある


これで安心だ


その日は体を綺麗にしてさっさと布団に入った


そういえばバーちゃんを荷造りしていたときからみていない


まあいいや…


あきらかに非日常が起こりすぎた今日

あわてることなく、むしろいつもより安心してぐっすり眠れたような気がする


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