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第22話:友情と恋心の狭間で

朝の施設。柔らかな日差しが庭に降り注ぎ、ひかりは元気に走り回っていた。

葵はその姿を見つめながら、胸の奥で複雑な感情が渦巻くのを感じていた。


(ひかりが元気でよかった……でも、私の気持ちはまだ整理できてない……)


亮はひかりを抱き上げながら、楽しそうに笑っている。

「葵、ひかり、本当に元気になったな」


奏も少し離れた場所から、静かに二人を見守る。

その目には、温かさと少しの切なさが混ざっていた。



---


午後、施設ではボランティア活動が行われ、

子どもたちと犬や猫たちが触れ合う姿に、葵の心は温かくなる。


亮はひかりを抱え、ふと葵の隣に歩み寄る。

「葵……最近、俺、思ったんだ。

 ひかりが元気になっただけじゃなくて、葵が笑顔でいてくれることが、俺にとって一番の幸せだって」


葵の胸がぎゅっとなる。

(亮……また、胸を打つ言葉を……)


奏も静かに近づき、葵の手をそっと握る。

「葵……僕も同じ気持ちだよ。ひかりのことも、葵のことも、守りたい」


二人の気持ちが、同時に胸に届く。

葵の心は嬉しさと戸惑いでいっぱいになる。



---


その日の夕方、三人とひかりは施設の裏庭で散歩をしていた。

ひかりは元気に駆け回り、時折葵の膝に飛びつく。


亮は楽しそうに笑いながらも、どこか真剣な眼差しで葵を見つめる。

「葵……俺、ひかりとお前を守る覚悟はできてる」


奏も静かに、しかし力強く葵の手を握る。

「僕も同じだ……葵とひかりを守る」


その瞬間、葵は胸の奥で熱いものが込み上げる。

(亮も奏も……私のために、ひかりのために……ここまで考えてくれてる……)


ひかりは膝で小さく鼻を鳴らし、二人の手の中で安心した表情を見せる。

その温もりに、葵の胸はぎゅっと満たされる。



---


夜、宿直室で葵はひかりを膝に抱きながら、静かに考えていた。


(亮の不器用な優しさ、奏の静かな想い……どちらも大切……

 でも、このままじゃ自分の気持ちを決められない……)


亮がそっと手を握り、耳を赤くしながら言う。

「葵……俺、お前とひかりを絶対守るから」


奏も反対側で手を添え、静かに微笑む。

「僕も同じだ……葵とひかりを、大事にする」


葵は胸の奥で涙があふれるのを感じた。

(亮も奏も……ひかりも……全部、大切……)


その夜、ひかりは安心したように葵の膝で眠る。

葵は目を閉じ、胸の中で誓う。


(私は……ひかりを守る。

 亮と奏の想いも大切にしながら、自分の心も整理していく……)



---


翌朝、施設の庭で三人とひかりは日向ぼっこをしていた。

ひかりの小さな体が太陽の光で輝き、

その存在が三人の心を柔らかく包む。


亮は葵の隣に座り、少し照れくさそうに言う。

「葵……俺たち、これからも一緒にいられるように頑張ろうな」


奏も優しく微笑む。

「うん、ひかりも、私たちも、みんなで支え合おう」


葵は胸が熱くなる。

(亮も奏も……ひかりも……私のすべてを守りたい……)


ひかりは膝で小さく鼻を鳴らし、安心した表情で眠っている。

その温もりが、葵の胸を優しく満たし、

三人と一匹の絆がさらに強く結ばれる。



---


その夜、窓の外には星が瞬き、静かな風がカーテンを揺らす。

葵はひかりを抱きながら、胸の中で誓った。


(私たちの絆は、どんな困難でも揺るがない……

 亮も奏も、ひかりも、全部守る……)


そして、揺れる感情の先に、

次の大きな感動へと繋がる“神回の余韻”が静かに広がった。


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