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第21話:ひかりの退院、そして新たな絆

朝日が差し込む施設の庭で、ひかりはゆっくりと目を覚ました。

昨日までの入院生活が嘘のように、今日は元気な足取りで歩き始める。


葵はひかりを抱き上げ、胸いっぱいに喜びをかみしめた。

「ひかり……退院おめでとう! 本当に元気になったね」


ひかりは小さく鼻を鳴らし、葵の手を舐める。

その温もりに、葵の胸はぎゅっと締め付けられる。


亮は少し離れた場所からにこっと笑い、手を振った。

「よかったな、ひかり。葵も安心した顔してるし」


奏も静かに微笑みながら、ひかりの頭を撫でる。

「これでまた、一緒に散歩できるね」



---


施設に戻った三人とひかりは、庭でゆっくりと歩きながら、これまでの出来事を思い返す。

ひかりの入院によって、葵は改めてその存在の大切さを痛感し、

亮と奏の真剣な気持ちにも胸を打たれた。


(亮も奏も……私とひかりを守るために、ここまで考えてくれてる……)

胸の奥に、温かくも複雑な感情が芽生える。


ひかりは元気な足取りで、葵の膝に飛びつき、二人の間に小さな幸福の輪を作る。



---


午後、施設の庭でボランティア活動が行われた。

犬や猫たちと触れ合う子どもたちの笑顔を見て、葵は心から温かい気持ちになる。


亮はひかりを抱きながら、ふとつぶやく。

「葵……ひかりだけじゃなく、俺たちの存在もこうして支えになってるんだな」


奏も頷き、静かに言った。

「葵の笑顔があるから、僕たちも頑張れるんだと思う」


葵は胸が熱くなる。

(私……こんなに周りに支えられているんだ……)


ひかりは膝の上で安心した表情を浮かべ、まるで「大丈夫」と言っているかのようだった。



---


その夕方、三人は犬舎の片隅でひかりと遊んでいた。

ひかりは元気に走り回り、葵の元へ何度も駆け寄る。


亮は笑いながら、ひかりを追いかける葵の背中を見つめる。

「やっぱり……ひかりがいるだけで、こんなに世界が明るくなるんだな」


奏も静かに、しかし確かな決意を胸に葵を見る。

「僕も同じだ……葵とひかりのために、もっと頑張ろう」


葵はその二人の姿を見つめ、胸がぎゅっと熱くなる。

(亮も奏も……私のこと、大切に思ってくれてる……)


ひかりは楽しそうに駆け回り、三人の間で笑顔と喜びを運んでいた。



---


夜、施設の宿直室で葵はひかりを抱きながら、静かに考えていた。


(ひかりが退院して、また元気になった……

 でも、私の心はまだ揺れてる……

 亮の不器用な優しさ、奏の静かな想い……どちらも大切……)


その時、亮がそっと手を握り、耳を赤くしながら言った。

「葵……ひかりと一緒に、これからもずっと守っていこうな」


奏も反対側で手を添え、穏やかに微笑む。

「僕も同じだ……葵とひかりを、大切にしよう」


葵は胸の奥で涙があふれるのを感じた。

(亮も奏も、ひかりも……全部、大事だ……)


ひかりは膝で小さく鼻を鳴らし、安心した様子で眠っている。

その温もりが、葵の胸を優しく満たし、三人と一匹の絆がさらに強く結ばれる。



---


その夜、窓の外には星が瞬き、

静かな風がカーテンを揺らす。


葵はひかりを抱きながら、胸の中で誓った。

(私たちの絆は、どんな困難でも負けない……

 ひかりも、亮も、奏も、全部守る……)


そして、揺れる感情の先に、

読者の涙を誘う“神回の余韻”が静かに広がった。


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