第10話 卑劣!最低!
元宮志保と名乗った女の子が
私達のライブを即刻中止にした
しかも退部まで……
蓮ちゃんがすぐに「ちょっと!職権乱用じゃね!?」
と突っ込んでくれる
「ふん、許可もなく動いた貴方達が悪いんです!それ相応の罰が必要なんですの!」
「だからって退部はやりすぎでしょ!」
「そーだそーだ!!」
私と蓮で反抗してると
颯がすぐに静止して
「このままでは大抵受け入れてくれないだろう」
と言って生徒会長に
「どうか今回の行動を許して欲しい、今回はプロデューサーのミスなのは認める。しかし今回は学園長の許可の元活動した。ライブは中止だけで留めてはくれないだろうか」
す、すごい、それっぽいこと言ってる!
というか、颯、歌ってる時も思ったけど
裏声綺麗すぎない!
生徒会長も、ちょっとした押しに困惑して
「ま、まあ……いいでしょう」と言ってくれた
よ、よかった!
「た、ただし!暫くは厳重に監視を致します!よろしいですね!」
監視かぁ……
と私達が気まずい雰囲気を出す
それにしても、生徒会長、すっごく美人だな
透き通る声で、ハッキリと何を伝えたいかが分かる
私はるんちゃんを手招きして
「ねえ、あの人もアイドルとか無理なのかな?」と小声で伝えてみると
一瞬キョトンとしてから「いい考えあるぜ相棒!」と
書類を持ってきて生徒会長に渡す
サイン書?全部空白でなんのサイン書か分からない
「それなら許可証いるからさ、これにサインしてちょ」
「そんなのがいるんですの?しかたないですね」
名前を書ききったと同時に
白紙の部分がピラっと剥がれる
そこには入部届と書いてあった
「引っかかったなぁ!これで志保ちんもアイドル部じゃ!」
「…は、はあぁぁあ!!?なんですのそれ!?」
「めーちゃんが君もアイドル向いてるってさ!よかったね!これで仲間入り!」
「意味がわからないです!それとこれとは話が別ですの!しかもこんな方法で……卑劣!最低!」
「すんごい言われようだなぁ、いいのかな〜1度契約したのに、グチグチ文句言って、生徒会長なのになぁ〜」
る、るんちゃん、ず、ずるい……
生徒会長は真っ赤な顔で「ぐぐぐ…」と唸る
「い、いいの?るん、そんな強引な」
「いーのいーのりんりん、書類内容を細かくチェックしない方が悪いもんね」
「うわぁ……」
その会話を聞いて
さらに顔が真っ赤になるが
最後には「分かりました!」と言ってきた
「何も確認をせず書いたのはあたくし、責任を取って、アイドルやりますの!」
「えぇ!?ほ。本当にいいの!?」
「生徒会長として、過ちを犯すことは最もダメなこと!それに、あなた達のふしだらな行為は、部に入ることで制限も出来ます!…あら、そう思うと理にかなってるように思えますの!」
え、ええぇ?
私が提案したとはいえ
い、いいのかなぁ?
しかしずっと見てた観客達は
盛り上がり始める
ま、まあ……
いっか!!!!
小話 ASS 3
あーし、小嵐蓮は、宿敵がいる
その名も蛯沢真凜!!
こいつはたった一瞬で、あーしの大好きな芽衣の心を奪った!
許さない……!弱みを握って、芽衣に振り向いてもらわないと!
【数時間後、真凜と芽衣の状況】
早速蛯沢と芽衣が話してる……
「あ、真凜ちゃん!ここの歌詞なんだけどね、英語だけどどう発音してるの?」
「えと……そこはね、down thereを、down'ere、ダウンネア って発音するといいよ」
「なるほど、そう略すんだね!」
英語の発音……あーしに学があんまりないとはいえ
そんな助言を……ぐぬぬ、次!
【数時間後】
また2人一緒にいる……
「真凜ちゃん真凜ちゃん!見て見て!ここのステップからの場所移動、すっごく綺麗にできたよ!」
「わ、ほんとだ、あたし、そこ全然出来ないんだよね」
「一緒にやろーよ!2人の方がやりやすいって!」
い、一緒にダンスを!?
許せない、それ、あーしでよくない!?
むかつくぅ……次!
【さらに数時間後】
こ、今度はホラードラマ一緒に見てる!
「やばい……このホラードラマめっちゃいい!」
「めいなら分かってくれると思った。いいよね、それ」
あ、あーしだって特訓して少し見れるようになったのに……!
はぁ、もう見るのやめよう……
【さらにさらに数時間後、蓮はこれまでの動きを見て落ち込んでいた】
「蛯沢だけずるい!!!!」とあーしは机に台パンした
コーヒーを嗜みながら本を読んでた颯は
驚きもせずこちらを向いてくれない
「ねえ!おかしいと思わないの!!?」
「………………あぁ、俺に言ってるのか?」
「今ここにお前しかいないだろ!」
「何もおかしくない。久々に出来た友人に舞い上がってるんだろう」
「にしても相談しすぎじゃね!?」
「どこかの誰かが友人を作る機会を無くしていたからな。必然といえば必然だろう」
誰だよ!そんなことしたやつ!
……あーしだったわ
「でもでも!ダンスならあーしだって颯だって出来んじゃん!なんで頼ってくれないの!?」
「……お前が先程手洗いに行ってる間に、俺も勉学で頼られたが?」
「は?死ねよ」
「ストレートに悪口を言うな」
「あーしだけ頼られないのはおかしい……何か違いが……ちょっとむちっとした太ももか!?」
「違う」
「宝石レベルの煌めきしてる八重歯か!?」
「違う」
「無駄にでかいおっぱいか!!?!?」
「絶対に違う」
じゃあ何が違うんだよ……と嘆いてると
颯は小さいため息を吐いて本を閉じた
「いいか、まずお前は芽衣を溺愛するのをやめろ。おそらく本能的に避けられてる可能性がある」
「あんな宝物を溺愛しない方が無理じゃん!」
「話を最後まで聞け。そして、お前は蛯沢の良さを理解している。その良さと張り合う方が勝率は低い」
「……?よくわかんない」
「蛯沢の八重歯やスタイルの良さを理解しているなら、お前はお前の武器で戦え。銃相手に接近戦を持ち込む程の無謀さだ」
「あーしの…武器?」
「お前は、化粧や衣装での自分磨き、昔からやってるスポーツでの運動神経、そして蛯沢にはない昔の芽衣を知っている。その辺で勝負したらどうだ」
「なるほど、颯もたまには役に立つじゃん!」
「お前の役に立たない日があったか?」
「確かに!なんだかんだ聞いてくれるもんね!あざ!やってみるわ!」
「……やれやれ」




