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Guys with the Dragon Tattoo   作者: Coppélia
end roll/東風
3/64

WHAT, ME WORRY?

さっむい!


新宿西口広場の吹き抜けからの冷たい風に負けない、すっごい人だかりなストリートピアノ。


なんとか見ると、わぉ!連弾?対照的なイケメンふたりにバックは新宿駅前。なにこれ、絵になりすぎ!


意思が強そうな、仏頂面を浮かべた銀髪で黒いシックな服の不健康そうな人と、穏やかな笑顔が得意げにみえる金髪で赤いトーンの健康そうな人が楽し気にピアノを弾いています。


聞いたことがない曲ですが、不思議と耳になじんできます。はぁぁ、ええもん聞かせてもろたわ~。


『ごめん。1時間ぐらい遅れそう。先にお店で待っていてくれる?』


今日の約束相手。この前、水族館で偶然あった大学の先輩はどうやら遅れる様子。IT関係と聞きましたがお仕事は大変そうです。待ち合わせまでもう少し時間ができましたし、折角の寄り道、素敵な演奏をバックミュージックにして歌舞伎町散策にLet's go!


と言いたいところですが、外は寒いし、時間もありません。ちょっとコーヒーを飲むぐらいが限界でしょう。


なんとなく木製の手作りの小さい看板がよさげなカフェに決定。レンガ調の階段もレトロでいい感じ。


「いらっしゃいませ」「うっせーよ!」「おい、落ち着けって。」「おひとり様、カウンターどうぞ。」


ドアを開けたら、怒声が飛び交うカフェ。えええ。店員さんは動じずに営業スマイル。ですが、どうやらお客様がもめている様子です。


「何にします?」

カウンター内から厳しそうなイケボが来ました。マスターでしょうか?


「おすすめのコーヒーを、ブラックで。」

「はい。ではブラックにあうコーヒーにしますね。酸味と苦味は中間でいいですか?」

「はい、お願いします。」


「お前の写真さ、俺のセットした髪型が映えないの?わかる?」


そっと先程の様子を伺うと、アーモンド形の目が印象的な美容師さんと女性的な顔立ちをしたお兄さんが見えます。同じぐらいの身長ですかね。


「あのさ、もっとこう、髪型も背景も芸術的な感じにしたいんだよ!」

「でもさ、受けなきゃ意味ないでしょ。わかったから、とりあえず、座ったら?」


お兄さんは席に座りました。

とりあえず落ち着いたようです。

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