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短編集

おっかずっはなぁーに!

作者: ふらっぺ





「めーっけ。」



部屋の隅。大層見え難い影の先っちょ。そんな所に三角のくろーい砂が小さく小皿に盛られていた。嬉々として私はそれを回収し、宝箱の様にキラキラ装飾のされた木箱に入れる。はい、わんつうすりい!


するとぽんっと音がして閉めたはずの蓋が勢い良く開いた。香ばしい焼き卵の匂いに少しの酸味。おや本日はケチャップがけのオムライス!誠に美味しそうである。



「お師匠様!解呪成功されたのですね、空気でわかります!」

「おやや、添え物がねぇな野菜が欲しい。」

「?お食事中でした?」

「あ、いや。これは今日の晩御飯、帰ったら食べようね!」

「はていつの間に調理を?まぁいいか。相変わらず不思議で美味しそう!えっと、これは卵?を巻いてるんですか??」

「そうだよ、上の赤いのはトマトだからね。頑張ろうね。」

「ええ!!?これが!!あのトマト!!??僕の嫌いな!!??」



可愛い可愛いしてきた弟子は好き嫌いがとても激しい。この間も人参嫌い~とか言ってたので人参ケーキあたり出てきたらいいな、とか内心思っていたのだが。中々上手い事いかないもんだと苦笑する。


それでも現代の食事を美味しそうに食べてくれるのは微笑ましい話で、子供の様に目をキラキラさせた弟子にお賃金を貰ってくるように伝えておいた。

今回の報酬金でお惣菜を買って帰ろうか。最近冷えてきたからぬくぬくグッズを増やしても良いかもしれない。



「師匠、すいません!転んでお金がドブの中に!!」



うーん、今日も子育て日和です。




〈おっかずっはなぁーに!〉

(あの、梅干とお漬物だけは、いやです、。)

(はいはい。まず泥をおとそうね)





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― 新着の感想 ―
[良い点] この小説を読ませて頂いて、料理が好きな方って伝わってきました
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