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短編置き場

転生したらステータス画面が存在する件~UIくそすぎん?~

作者: Wana-wana

(転生ものは)初投稿です

「ステータスオープン!」

『アクセントが違います。大阪弁でコールしてください』

「んぬがぅわぁ!?」


この!

くそユーザーインターフェイスが!


唐突で誠に申し訳ないのだが、俺はいわゆる転生者というやつのようだ。

まあ、だからといって何かメリットがあるわけでもなし、そしてそれ自体が珍しいことでもない。10人の内1人は前世の記憶もちだというのは、こっちの世界では常識だったりする。

ただ、前世の記憶が残っているということは、前の生との比較はできるということで。

比較した結果としては、「ほぼ何も変わらねえ」という結論が出ている。竹輪には穴が空いているし、こんにゃくには相変わらず栄養はない。

ただ、ほぼ、ということで一つだけ違う点があった。

こっちの世界では、何と自分のステータス画面を呼び出すことが出来るのだ。因みに、それが生活に影響を及ぼすことはほぼない。

で、このステータス画面は、神様だか上位者だか知らないがそういった存在から授けられたものである、というのが通説になっている。


ならば、もしこの通説が真実であるのならば、神か上位者かはたまた宇宙人かは知らんが、一言言ってやりたいことがある。


「音声入力やめろ!」

『アクセントが違います。アクセスは大阪弁で行ってください』


さらに難易度をあげるな。

だが、甘い。俺はこの時を待っていた。何を隠そう俺は前世からの生粋の大阪人なのだ。


「ステータスオープン!」

『標準語因子7割を関知しました。大阪弁でコールしてください』

「f○○k!」


くそが!

前世では、東京勤めが長かったせいで、あっちの言葉が混ざってしまったようだ。


『魂を売りやがって』

「おいこら、自称神の使いお前さては大阪出身だな?」


魂売るなんて表現、千林商店街にいるおっさんくらいしか使わんのよ。


『もう一回試してみそ』

「めっちゃフランクになるやん」


咳払いを一つし、今度は慎重に発音することを心がける。


「ステータスオープン!」

『大阪弁でコールしてください。今のは阪○沿線以外在住の兵庫県民が用いるアクセントです』

「兵庫県をそういう分類すんなや」

『阪○タイガースが大阪のものという風潮についてどう思われますか』

「知らんわ!」


でも、兵庫県広いから、中国地方側の方とかは、あんまり自分のところのチームって思ってねえんじゃねえかな。知らんけど。


『バファ○ーズおめでとう』

「それは確かにめでたいけど、早くステータス開かせろこのポンコツ!!!!」


頭上が偉く騒がしい。少年の父は、ポツリと呟いた。


「あいつも年頃だなあ」

「そうねえ」


ステータス画面。

それはこの世界において、実在が証明されている。しかし、それが社会に組み込まれることはなかった。

何故か。


「ロック解除のハードルが高すぎるんだよねえ」

「あら、偉く実感がこもってますね」

「津軽弁は、非ネイティブが使いこなすのは不可能だって、あいつくらいの時に思い知ったさ」


上位存在は、相当に性格が悪い。これは、この世界の研究者における共通認識だ。

遠い目をしていたら、階段を下ってくる音がした。


「おはよう」

「おはよう、ご飯できてるわよ」

「おはよう、父さん母さん、オリッ○スバファ○ー○が昔兵庫のチームだったってマジ!?」

「「マジ」」

俺 前世では○ハムファン

謎の声 人間おもしれー

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