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本を読みながら、学園生活に思いをはせる ④


《ベルレナ、そろそろ休憩したら?》




 わたしが本に夢中になっているとユキアにそう言って声をかけられる。ユキアは読書に飽きてしまったようだ。

 精霊獣だと、あまり本を読んだりしないイメージだもんね。

 わたしは本を読むのは大好きだけど、人によっては本を読むのが苦痛だったりもするもんね。





「じゃあ、そろそろ休憩しようか。ユキアは何か気になることがあった?」

《学園生活で楽しかったことや苦労したこととかの経験談が書かれていたけれど、学生一人一人によって様々なことが起こっているみたい》

「へぇ、ユキアが読んだ本にはそういうの書かれてたんだ! そっちを読むのも楽しみだな。わたしが読んだのは小説と、この学園の記録書! これもね、文字が多いけれど面白かったよ。実際に行ってみないと分からないことも多そうだけど、こうして記録を見ると楽しいよね」

《そうだよね。分からないことも多そう。僕、ずっと外には出ていられないだろうけれど学園に行って何かあったらすぐに《使い魔のネックレス》から出してね?》

「うん、もちろん!」



 わたしはユキアの言葉に頷いた。




 ユキアの言う通り、ずっと外に出しておくことは出来ないだろう。特別な許可を得てからなら出来るかもだろうけれど、それで周りの生徒達に迷惑をかけるわけにもいかないしね。

 ニコラドさんの弟子が学園長だから少しぐらい融通はきくかもしれない。ただそんな風に特別扱いしてほしいわけではないので、寮室内でユキアと一緒にお喋りするとかになるかなぁ。



 それならおそらく許可されるよね?

 ニコラドさん経由で聞いてみよう! なんてわたしは考える。



「わたしが学園に入学したら、どんなことが起こるかなぁ? わたし、パパの娘になってからどこかに長い間留まるとかしたことがないんだよね」



 学園生活って最長、六年間もあるのだ。そう考えると凄いことだよね? もちろん、途中で学園をやめる人もいるらしい。三年で卒業して働き出す人とかもいるんだって!

 わたしは通うなら六年間通おうっては思っているよ。折角学園に通えるのならば、思う存分満喫したい。



《ベルレナは……何だかんだ色んなことに巻き込まれそうな気はする。ベルレナ、目立つし》

「どうだろうね? 巻き込まれるならそれはそれで全部対処するだけだよ!」



 学園ってある意味閉鎖された場所で、その場所特有の文化とかも根付いてそう。少なくともニコラドさんから聞いた話や読んだ本の内容からそれは理解出来る。ただ実際に赴かないとわからないことも多そうだなぁ。




「ユキアが精霊獣だってことは、仲良い人にしか言わないようにする予定だから、《使い魔のネックレス》から出すのは部屋の中ばかりになるかも? それかちゃんと許可を得てから山とかで魔物討伐をした時は出してあげる」

《うん。それも仕方ないと思う。僕連れていると、ベルレナも面倒なことになりそうだもん。そう考えるとシミーレは姿を消せばいいから楽だね》

「そうだね。でもパパやママみたいに精霊の姿が見える人がいるかもでしょう? 学園って色んな人がいるからもしかしたらそう言う人もいそうだよ」

《ほとんどいないとは思うけれど……、確かに警戒はすべきかもね》




 シミーレは読書をしているわたしたちを置いて、どこかに遊びに行ってしまっていた。



 私の契約しているのは精霊獣と、精霊。

 一般的に見て珍しいとは言えるだろうな。シミーレも精霊の中でもそれなりに力が強い方だ。最上位というほどではないけれど、学園の生徒達が見たことがないぐらいの力は持ってそう。



 そもそもわたしは精霊たちの世界によく連れて行ってもらっているけれども、他の人達は生涯行けなかったりするらしい。だからやっぱりユキアとシミーレを連れ歩いていたら、凄く大変になりそう。

 そう思うので、気を付ける必要はあるなと改めて思った。




 学園に入学するまでの間、まだ時間があるから……その間にもっと沢山学園に事前情報を仕入れておこう。

 そうしたらその分、学園生活が楽になるはず! あとは試験勉強もきちんと行っておきたいなと思っているよ。




 ニコラドさんはね、わたしは試験に落ちることはないだろうって言っていたけれどそれは絶対じゃないから。

 魔法に関してはもちろん、心配はしていない。わたしはパパとママに習っているから、実技面は結果を出せるとは思う。


 けれど試験に関しては、魔法が出来るだけでは上手く行かないこともあるから。なのでちゃんと勉強もしておくの!




 そんなことを考えながら、来年のことが楽しみになるのだった。


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