表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
225/300

街へのお出かけと、可愛い女の子との出会い ①

6/24 二話目

「パパ、ママ、楽しいね!!」




 わたしは今、パパとママと一緒に街へとお出かけをしている。

 杖のことでニコラドさんとお出かけしてばかりだったから、パパとママとお出かけしたいって言ったら二人とも頷いてくれたの。



 こうやってパパとママと一緒におでかけをすると、本当に楽しい。

 右手でパパの手を、左手でママの手を握って、私は真ん中にいるの。三人で仲良く並んで歩くと、幸せな気持ちでいっぱいになる。

 わたしのパパとママは凄く周りから注目を浴びていて、わたしの自慢のパパとママなんだよ! って街に出る度に嬉しくなるの。



「ベルレナは本当に少し街に出かけるだけで楽しそうね」

「だってお買い物をするだけで凄く楽しいもん。それに大好きなパパとママと一緒ならばどんなことだって楽しいと思えるから」



 わたしがそう言ったら、ママが優しい笑みを浮かべてくれる。



 転移の魔法で行ったことのない街によく連れて行ってもらうのだけど、街って一つ一つ違って、それが面白いなって思う。それだけ住んでいる人たちががらりと違って、名産品も違ったりする。

 そういうものを実感するだけでなんて楽しいのだろうかと、わたしはそんな気持ちになって仕方がない。




 わたしはお買い物もお出かけも大好きだから、大好きなパパとママと一緒に来られただけでついにこにこしてしまう。

 毎回街へ来るたびに洋服を見て回る。




 わたしがおしゃれが好きなのをパパとママは知っているから、いつも服屋に連れて行ってくれる。可愛い服や髪飾りや靴などを見るといつもついつい買ってしまうんだ。服を見るのって本当に楽しいの!

 わたしの身長もパパから身体をもらった時よりも、ちょっと伸びているの。わたし、大人になったらどのくらい身長が伸びるかな? 小さかったらそれはそれで可愛い服が似合いそうでいいと思うし、ママみたいに美人で大人っぽくなるならまた違った服が似合いそうだよね。

 そういうことを考えるだけでも未来のことが楽しみな気持ちでいっぱいになる。




「パパ、ママ、見て。凄く可愛いでしょ?」



 服屋で気に入ったワンピースに着替えて、くるりと回る。




 果物の絵柄の飾り物がついている、可愛い桃色のワンピース。少しだけ子供っぽいかもしれないけれど、可愛いから全然問題ないよね! わたしはいつまでもお気に入りの服を着ていられるわたしでいたいから、自分磨きは頑張りたいなって思っている。

 可愛いって言ってもらえると嬉しいしね。

 色々試着をしていると、店員さんも「お似合いです」って凄く褒めてくれる。

 その言葉が本心からの言葉だというのが分かるので、わたしは嬉しくなる。



 可愛いって言われて嫌な人っていないと思うんだよね。まぁ、人によって違うかもしれないけれど、わたしは可愛いって大好き。可愛い小物も好きだし、可愛いとかきれいな人見ると嬉しいし、可愛い服も好き。

 服屋はそういうものが沢山あるから、わたしは大好き。




 パパとママに似合うものも選ぶのが毎回楽しい。パパとママの服も沢山増えているんだ。時々、この服着て欲しいってリクエストするときてくれたりする。特にママはパパに見せるために一緒におしゃれしたりしてくれるしね。

 可愛い服を買うといつも気分がよくなる。

 外で周りに人がいても鼻歌を歌いたくなるけれど、我慢する。思いっきり鼻歌歌ったりするのは家でやるものだもん。




「ねぇねぇ、パパ、ママ。あれ美味しそう」




 服屋を後にしたあと、移動販売のお菓子のお店があったので気になって指さす。



 すぐにパパとママがそれを購入してくれた。近くにベンチがあったので、三人で並んで座る。

 わたしが間で、左右にパパとママがいる。

 こうやって一緒に並んで座って、お菓子を食べるのって楽しい。

 購入したお菓子はワッフルで、甘くておいしいの。パパとママが食べているのはあまさひかえめのトッピングがされているもの。わたしのはね、甘い果実がトッピングされているものを食べている。




「美味しいね、パパ、ママ」

「ああ」

「ええ」




 わたしの言葉にパパとママが笑みを浮かべてくれて、それだけで嬉しい。



 パパとママが笑うと、周りと歩いている人たちの視線が一気にこちらに向いていた。

 パパはかっこいいし、ママは綺麗だもんね。

 パパとママの笑顔は、娘であるわたしの特権。二人がわたしを大切に思ってくれているからこそ、こうやって笑いかけてくれる。




 食べた後、手がべたべたしていたのでママが周りにばれないように魔法を使って手を綺麗にしてくれた。

 全く周りからは魔法を使ったって分からない動きで、いつかわたしもそうやってさらって魔法を気づかれないように使えるようになりたいなと思った。




「ママ、ありがとう」

「どういたしまして」



 わたしがお礼を言えば、ママはにこりと笑った。




 おやつを食べた後、わたしはまたパパとママとぶらぶらする。その最中に杖のお店を見かけたので、ちょっと覗いてみることになった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ