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今年もお祝いをする ⑥


 イベントで発表された洋服を沢山購入した。

 服って作るのに時間かかるし、全部は買わなかったけどね。だって買いたい人が買えないだと悲しいでしょ!



 わたしの身体は一つしかないしね。



 パパとママの服はね、わたしのお金で買ったの! パパもママもとても綺麗だから全部似合うんだよね。綺麗な人も物も大好きだから、パパとママを見ているとにこにこしてしまう。



「パパもママも凄く似合うね! 綺麗!!」



 わたしたちは購入した服をそのまま着て、街を歩いているのだけど凄く注目を浴びるの。

 パパもママも凄く綺麗だから、皆がちらちらみるんだよね。わたしの自慢のパパとママのことを周りが綺麗だなって見ているの嬉しい。



 イベント後だというのもあって、街はとてもにぎわっている。

 歩いていたらね、昨日イベントで舞台に立っていた子たちを見かけた。沢山の人たちに囲まれていて人気者だなって思った。

 イベントで着ていた洋服を着たままで宣伝のために歩いているみたい。

 話しかけようかなと少し思ったけれど、人が周りに沢山いたから諦めた。




 でもこういうイベントで街を盛り上げるのってなんだか楽しいよね。わたしは服が好きだから、こういうイベントって素敵だなって思うもん。



「他にもこういう洋服のイベントとかあるのかな?」

「あると思うぞ。今度調べるか」

「うん!! あったら行きたいなって」

「連れてく」

「パパ、ありがとう!!」



 パパが笑ってくれた言葉に、わたしは嬉しくなった。



「ベルレナはどんな衣装も似合いそうね」

「ママも全部似合うよ!! パパをドキッとさせようよ」



 ママの耳元に顔を近づけてそういえば、ママが顔を赤くした。

 パパはママにドキッとしたりしないのかなぁ?

 ママって凄く可愛いと思うのに。今だってママのことちらちら見ている男の人結構いるもん。



 買い物をした後にパパとママと三人で夕食を食べたのだけど、食堂のお姉さんが素敵な家族だねって褒めてくれて凄く嬉しかった。

 家族のことを褒められたりするのって心が温かくなるよね。



「パパ、ママ、美味しかったね」



 わたしが食事のあとにそうやって笑ったら、パパとママも笑ってくれた。

 そうやって過ごした後、屋敷に帰ることになった。



 パパの転移で屋敷へと戻る。



「パパ、ママ。ありがとう。凄く楽しかった。それにしても転移って凄く便利だね。わたしもいつか使えるようになりたいなぁ」



 パパとママが簡単に使っている転移は、普通の人なら簡単に使えるものではない。でもパパたちは本当に簡単に、さらっとそういう魔法を使う。

 わたしはまだ練習も許可されてない。それだけ危険を伴うからって。でももっとわたしが大きくなって、大人になったら許可してもらえるかな?



 転移の魔法が使えるようになったら、色んな場所に遊びに行きたいな。

 もちろん、最初はパパとママと一緒にだろうけれど。

 あと本で読んだんだけど、転移の魔法って難しいから気分が悪くなることも結構あるみたい。でもパパとママの魔法だとそこまで具合が悪くはならないんだよね。




「ベルレナなら使えるようになる」

「ええ。ベルレナなら大丈夫よ」




 パパとママもそう言ってくれたので、いつか使えるようになる日を思うとワクワクする。

 二人がそう言ってくれたのならば、わたしはきっといつか転移の魔法が使えるようになるよね!



 

 そんなことを考えながら、自分の部屋へと戻る。



 パパとママが買ってくれたものをベッドの上に並べるとなんだか嬉しいなってそういう気分。

 今年も誕生日が楽しくて、幸せだったなってそんな気持ちしかない。

 毎年楽しい誕生日。来年はどんなふうに楽しいかな? 




「ふんふんふ~ん」




 嬉しくなって鼻歌を歌いながら、わたしは飾れるものを飾ったり、片付けるものは収納庫に片付けた。




 こうやって宝物が増えていくことが何よりも嬉しい。

 そういうことをしていると、わたしは眠くなってきた。

 一日中歩き回っていて、はしゃいでしまっていたから。


 わたしはそのままベッドに寝転がり、夢の世界へと旅立った。



 こうして、わたしの楽しい誕生日は過ぎていった。



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― 新着の感想 ―
[一言]  ベルレナの思い出の一つになったお店だし、嫌がらせで潰れずに生き残っていてほしいですね。  久々に出かけた先で昔入った所を見つけたら嬉しいですから。
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