第15問目 衝撃の再会と焦る選択肢
とろろ定食美味しかったな
ナコの言葉から後1時間ちょっとチャリで走れば着きそうだ
またナコはチャリのハンドルの中央に座って指ナビをしてくれてる
「然し行きは良いんだけど帰りが辛そうだな」
「そういうものなんですか~?」
「目的が有るから行こうって気になるからだよ」
「家に帰るっていうのは目的にならないんですか~?」
「目的とはちょっと違うな」
誰かと話しながらのチャリは良いよね
チャリで並走してる訳じゃないから迷惑じゃないし
夢の世界で交通法規がどうとか関係無いと思うけど一応ね
暫く喋りながら走って灰皿の有るコンビニを発見したのでちょっと休憩
甘めのコーヒーを買い一服する
ふぅ
落ち着いて考えたらこの世界の問題以外でろくに吸ってなかったな
リラックスは大事だからなぁ
「御影さんは本当にタバコ好きですね~」
「昔のゲーセンは煙モクモクでナチュラルに吸ってたのと同じだったからね」
「ん~解らないですがそれで吸う様になったんですか~?」
「他にも理由は有るけどね」
一服したしまた走り出す事にしよう
後もう少しだと思うし
またナコと走りながら雑談
「然し3時間近く時間掛かってるな」
「ご飯も有りましたし仕方無いです~」
「流石に疲れて来たよ」
「ファイトです~」
「死の2択が無ければ良い世界なんだけど」
「何でこのゲームをやろうと思ったんですか~?」
「ゲームで伝説を作りたくってさ・・・欲をかいたらこんな感じさ」
「ごめんなさいです~・・・」
「ナコが悪い訳じゃないさ・・・ヘル=パーも悪い訳じゃないし」
と呟いたら突然
「ボクを呼んだかい?」
呼んだつもりは無かったのにヘル=パーが頭上に現れた
「お前さんが来たと言う事はまたヘビーな問題なんだろうな・・・」
「ボクは今回見守るだけさ!忠告は出来ないけど覚悟して頑張りな!」
何だか今までと雰囲気が違う
緊張が走りながらチャリに乗ってると見覚えの有る女が横断歩道を渡っている
えっ!?
と混乱してると頭の中に選択肢が!
(5s)
1:見守る
2:助ける
また5秒か!
頭の中で判断して身体が反射的に動いていた!
「2の助けるだ!恵美!走ってこっちに渡れ!」
と叫びながらチャリを飛び降り手を引っ張って横断歩道を渡らせる!
其処に車が走り去り俺の元居た場所にはビルの看板が落ちていた
ガシャーン!
危ねぇ!
「ボクとしては残念だけど正解だよ!咄嗟の判断力はやはり素晴らしいね!」
「良かったです~助言もタバコも無くても御影さんは凄いです~」
今回は動かなかったら看板に潰されてたって事か・・・
「ボクはまた消えるとするよ!・・・再会を楽しんでくれ!」
「あらあら助けられちゃったわね・・・久し振りね拓郎」
「・・・久し振りだな・・・恵美」
クリアはしたが胸騒ぎの予感がした