第九話、猫もイロイロなのニャ!
ある日、母さんが我をチラチラ見ながら、スマホとか言うのをポチポチやっとったのニャ。
「母さん、何やってんの?」
息子の一人が来て、我のしたい質問をしてくれたのニャ。
「けむくじゃらの額の模様がさ、アメリカン ショートヘアと似てるけど、でもちょっと違うからネットで調べてたんだよ。……で、このキジトラってのが似てるような気がするんだけど……」
キジトラってのは鳥の雉と、虎に似てる模様らしいのニャ。
「違うよ、けむくじゃらは多分、鯖虎だよ」
「そういうのもあるの? ホントだ色合いは違うけど、模様が似てるー! えーっと、『性格はキジトラと同じく野生の部分を持っている……』! ……だからこの子、私の手首を噛みまくるのかーーーーっ!!」
「母さん、それ、じゃれてるんだよ」
「だって、めっちゃ痛いし、しつこいんだよ!」
「でも猫の習性だから」
「うーん、でも、野性的な部分を持ってるから、噛むのがしつこいし、抱っこ嫌いで抱くと怒って鳴くんでしょ? はー、もう、納得だよー……」
す、すまんニョう、母さん。甘噛みの強さがよく分からんニョよ。
我のせいでは無いことが分かったんだから、許すのニャ!!
(お尻あたりの模様が鯖っぽいから、鯖虎ってことのようです)
私はそれなりの年齢なので、怪我したところの傷が治ってもシミになります。
つまり私の両手の手首には無数のシミが……。
周りの方にヤバイ人だと思われないか、ヒヤヒヤしております。……しくしく。