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第十一話、続じーさんの話なのニャ!
じーさんが部屋のドアを開けた瞬間、ダッシュで侵入したのニャ!
じーさんは昔、大切にしていた植木に野良猫がマーキングをしたとかで、それ以来猫が嫌いらしい。
でも、そんなの我には関係ないのニャ!! じーさんの部屋の窓は晴れていれば冬でも開いているから、外を覗くのに最適なのニャ。
「こらっ! ……ビニール紐だったな」
じーさんのビニール紐の振り方は、……残念ながら不合格ニャ。
しかし! じーさんは奇策を編み出した。
じーさんの部屋には高さ50センチほどの、おすわりをしている犬のぬいぐるみがあるのニャ。じーさんは突如それを、我の前に突きだし言ったのニャ。
「わんーー、わんっ!」
じーさん、すまんがこれも不合格ニャ。
息子が来て「けむくじゃら、連れていこうか?」と言ったのだが、とうとうじーさんは折れた。
「まぁ、いい。飽きたら出ていくだろう」
すまんニョう、悪いけどこの部屋にいたいのニャ。諦めるのニャ。




