——プロローグ—-ある男の想い——
—1986年 エリザベス女王杯———-
メジロラモーヌ先頭!
後ろからスーパーショットが追い詰める!
メジロ先頭、メジロメジロ 、スーパーショット追いつかないか!
メジロラモーヌ、ゴールイン!
メジロラモーヌ、史上初の牝馬三冠に加えて、もう一冠、真の女王に上り詰めました。
— ある牧場——-
「親父、俺決めた。メジロラモーヌで、自分の牝系を作るよ。日本は、競馬の後進国。これからどんどん海外馬が、輸入されて活躍していく。しかし、種牡馬として成功しなかった馬に、メジロラモーヌの血が加われば活躍すると思うんだ。」
「よくぞ、言ったぞ、さすが我が子!しかし、その壁は高く、そして厚いぞ。この牧場は、先祖代々続いている。競馬に全く関係ない馬もいるしな。」
「あー、日本在来種の大型馬がいるのはこの牧場と、あとは国が管理している馬だけ。この牧場は、そういう役割だからな。」
「ほんと、ご先祖様はよく日本在来種を保護していたぜ。まあ、500年以上続いてるしいろいろとおかしいからな。」
「しかし競馬はビジネスだからな。自分の牝系の馬以外の競走馬も大事にしろよ。特に最近流行ってる、近親交配はいかんぞ!」
「わかってる。なんせこの牧場のノウハウは世界一なんだ、メジロラモーヌの牝系で世界は取れるぞ!」
——数年後———
ある牧場で
「この馬がメジロラモーヌかぁ。なあ、メジロラモーヌ、お前の血で日本の競走馬強くしたいんだ。おまえは、自分とその子にその資質があると思うか?」
ヒヒーーン。
メジロラモーヌの顔は、溢れるほど気品そして自信に満ちていた。
「父シンザン、母メジロラモーヌかー。そして牝馬。わかってんな、この牧場主は。」
ふー。
「よし買うか。」
「すみません。この馬欲しいんですけど。」
「はい。えーとこの子ですか。でもいいんですか。海外の父じゃないですよ。」
「そこがいいんだよ。はい1000万」
「はい、それでは、」
よかった。買えた。よし! この子がシンザンが父、
メジロラモーヌが母かぁ。
お前の名前は、シンザンラモーヌだ。
頼むぞ!
ヒヒヒーーーン。
注意)フィクションなんで、史実を無視していきますので、気に入らない人は読まなくていいです。