第33話 実は便利じゃない
前回のあらすじ
魔力を測ってもらいました。
お姉さんに質問攻めされました。
気がつけばもう日が暮れていました。
確か、あそこだよな?
かなり村の中では、おそらく1番立派だろうと思える家。
メアって結構偉いのか?
とりあえず、行ってみようか。
別に不良に絡まれたり、人とぶつかって恋が芽生えたり、なんていうイベントもなく、無事にメアの家だと思われるところに着いた。
ドアを叩けば反応がくるだろうか。
「すいません」
「...ヤミ?」
ドア越しにメアっぽい声が聞こえてくる。
「そうそう、ヤミだよ、ヤミ。開けてくれ」
ガチャリとドアが開く。
入れてくれるのかと思いきや開いたのは少しだけで顔だけひょこっと覗かせてきた。
「...本当にヤミだ」
俺だというとこを確認していたようだ。
「入れてくれ」
「...ん」
メアが今度こそドアを全開にし、中へ入れてくれた。
玄関で靴を脱ごうとして、気づいた。
俺、靴履いてない。
服も下着姿のままだった。
ヤバイヤバイヤバイヤバイ。
俺が玄関で慌てふためいているのを見て、メアが言った。
「......痴女」
「ち、違うから!」
え、これ完全に誤解されてる。
本気で違うから。
「......ふふ。...わかってる。テレパシー使ってたから...」
良かった、誤解されてる訳ではなかった。
え、でもいつから使ってたんだ?
今後気をつけないとな...丸聞こえとかマジで困る。
「あのさ」
「...ん?」
「メアは誤解してないけど、村の人は誤解するよな?だってその......し、下着姿だったわけだし...」
「...それなら大丈夫」
「そうだよな...下着姿歩いちゃったしな...ってえ!?大丈夫?」
「...ん」
何が大丈夫なんだよ!
なに?元々痴女だったから大丈夫みたいな皮肉なの?
《...ご主人様落ち着いてください。メアさんも言っているように大丈夫ですよ》
だから、何が?
《メアさんが門に入っていく時にご主人様に魔法をかけたんですよ。夢属性魔法の中の幻影を見せる魔法を。だから、みんなにはご主人様が下着姿だということはわかっていないのです》
「...そういうこと」
「あ、ありがとな」
本当に魔法便利すぎだろ...。
《...そこまで、便利ではないですよ?メアさんは例外的な存在なのです。この世界に数少ない神級魔導師ですし、魔力もご主人様には及びませんがかなりのものです》
じゃあ、メア以外には魔力はそこまで便利ではないと?
《現状ではそうですね。強い魔法には当然それなりの魔力が必要になりますから。初級魔法しか使えない人もいます》
そうか...そういうことになるのか...。
《...私は》
ん?どうしたメア?
《......そういう人を救いたい。...だから魔道具を作る》
《メアさん...だからメアさんの魔道具は便利で魔力消費が少ないものばかりなんですね》
《ん...》
メア...お前いいやつだな...。
《ん...当たり前》
《それに比べ、ご主人様は...魔法を悪用して馬車を燃やし、罪のない人を殺めるなんて......》
はああああッッ!?
何濡れ衣着せようとしてるんだよ!
馬車を燃やしたのはロープを切ろうとしていたら、逢依が火属性魔法を使えって言ったからだし、第一俺は人を殺したことないぞ。
それにあの馬車に乗っていたヤツら奴隷商人だったんじゃないのか?
罪のないってなんだよ、罪のないって。
《...馬車?...奴隷商人?》
うん?
どうした?
《...現実に戻って》
メアに少し強めに言われた。
何やら真剣そうだ。
俺は指示通り現実に戻る。
「戻ったぞ」
「ん...。...さっきの話、詳しくお願い」
真剣な表情を崩さずにメアがいう。
なにかまずい事でもあったのだろうか...。
「わかった。詳しく話すな...。俺が転移してきたところからでいいな?」
「ん...。ここで話さず...向こうで話そ...」
そういって歩き出した。
靴履いてなかったから、汚い足で上がってしまっていいのかなと、思いつつも仕方なく上がった瞬間、急に足がピカピカになった。
きっとこれも魔道具なんだろうな、と思えるようになった俺はもうメアにだいぶ慣れてきているようだ。
「ああっっ、ちょっと待ってくれよ」
そんなことをしみじみ思っていたら、メアが見えなくなっていた。
迷子になっているところを家の方に見られたりでもしたら......。
俺は必死でメアを追いかけた。
読んでくださり、ありがとうございました。
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これでも、頑張って文字増やしました...。
やばり、毎日投稿で文字数多めは大変です。
本当に毎日投稿で文字数をしっかりかけている方を尊敬します。
なるべく文字数増やすよう心掛けていきますので、宜しくお願いします。
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