4話 やっときた..何かって?あれですよ
どうやら、言葉が通じる事を確認し、安心しすると、今までの境遇、主に目が覚めた所からを話して、何処から来たのかとかは、ラノベの知識で、記憶がない、とだけ話して名前に関しては、ジロウ、とだけ名乗った。
「ふ~ん、あんたも大変だったね、私はコレット、で、こっちのエルフが、」
コレットから視線で合図を受けたエルフのサーシャさんが前に出る。
「サーシャです、よろしく~っと、さっきはゴメンね~、にしても木の棒でゴブリンってプッ」
なんだか軽い感じで謝罪を受けて、色々、話しを聞くと、二人でパーティー組み、ガルムと言う街でCランクの冒険者をやっているようだ。
それで、今回は、常時依頼のゴブリン討伐で、此処、ザーワ森林と呼ばれる所にきたそうだ。
今、現在、コレットさんが、ゴブリンの討伐証明部位?の左耳を削ぎとり中である。
「ゴブリンって左耳以外は要らないんですか?」
好奇心で、削ぎとり中のコレットさんに聞いてみた。
「うん、ゴブリンは他に使えるところもないからね、少数じゃあまり儲けにならない奴さ」
「そうなんですね~参考にいくらぐらいですか?」
今後の参考の為にと、ぐいぐい聞いていく
「常時依頼で10匹で1000ムルくらいであるね、グレーウルフだと、3匹で同じ額だけどね」
金額のみを聞いた所でピンとこないが、狼だったのの名前が分かり、お金の単位はムルという事はわかったので、よしとしよう。
「どうやらあんたは『迷い人』のようだし臨時収入も確定した事だし、サーシャ、今日は早めに切り上げない?」
コレットさんの『迷い人』の単語に引っ掛かりを覚えて、小首を傾げていると。
「あぁ、『迷い人』って言うのは極希にね、あんたみたいに以前の記憶もなく現れる人達がいるんだよ、その総称を『迷い人』っていって、王家が各、村や街の冒険者ギルドに、見つけ次第に常時保護の依頼を出しているんだよ」
(っと言う事は、俺以外にも異世界人が居るという事か?)
先にここに来た人達に話を聞ければ、色々、分かるのではないか?っと思い、ここ4日間の緊張がほぐれて、その場にへたりこんでしまう
「サーシャ、警戒ありがと!少し、休憩してから帰ろっか」
「は~い!次郎君、疲れてるみたいだしね~」
15分程、休憩し次郎の体力が、ある程度、回復したのを確認し、3人で30分程歩くと街道?に出て、そこから一時間たまにゴブリンに遭遇するも、苦戦する事なく歩くと10メートルくらいの中世の城壁に囲まれた街が見えてくる。
「あそこに見えるのがガルムだよ~」
っとサーシャさんが俺に言うと、爽やかな笑顔で駆け出すと、大きな重厚な扉の横の、小さな入り口に向かっていった。
サーシャさんの数分後に門に到着しコレットさんが腰の袋から鉄製のカードみたいなのを門番の人に見せて、こちらを指差しながら何かを説明している。
すると門番の人は、頷いてこちらに視線を向けると、顎に手を当てて、品定めするような感じで見た後に、思い出したかのように手招きをしてるので、ドキドキしながら行ってみる。
「この鉄の板に手を置いてください」
門番の人に促され手を置くと、半透明の板みたいなのが垂直に浮かび上がる。
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犯罪履歴なし
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門の通行許可
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っと文字が浮かび首をかしげていると門番の人が教えてくれる。
「なぜ、自分の国の文字が出るのかに驚いているのですね。
これは罪歴観覧板っという道具で、罪歴や追放歴等を、調べる道具です。
異国の人が見ても分かるように、読んだ人別に、文字が変わる魔法が組み込まれているんですよ」
門番の人の説明にお礼を言うと、門番さんは姿勢を正すと、
『改めて、ようこそ、ガルムへ、貴方を歓迎します』
にこやかに門番の人が言う
(なんか..テンプレっぽい..)
ジロウは一人、感動していたのであった。