12話 後片付け
次からは、一話区切りで投稿出来るように努力します。
文章の書き方が変など、誤字、脱字等あったら、ご指摘頂けたら、学習し改善していきたいと思っています。
物凄い揺れで次郎が目を覚まし、部屋の中を確認して異変が無い事がわかると廊下へと続くドアを開くと、熱風が吹き付け、黒煙が立ち込めている。
気が動転し、辺りに視線を泳がせていると見覚えのある赤い髪を視線に捉え、抱き起こし顔を確認して確信する。
「ミレイさん!!大丈夫ですか?」
呼び掛け、脈があるのを確認し、頬を叩くが意識は戻らない、呼吸はしているが、頭を強く打っているかもしれない状況で動かしてしまった事に後悔しつつも、次はどうする?、自分自身に問い掛け、思考する、煙は上に上がって、此所は二階で、燃えてる、下に逃げなければと思い、もう一度、周りを確認する。
運よく階段には火の手が回っておらず、ミレイさんを担ぎ、一階に降り、後はスムーズに外に出る事が出来た。
燃えるギルド、意識を無くしたままのミレイさん、茫然とし、辺りを見渡すが、人の姿はない、なぜ?、普通は夜中と言えど火事になれば人が集まるものではないのか?っと考えながらも、燃えるギルドを見つめていた。
「うむ、間に合わなかったようじゃが次郎くんは無事のようじゃの」
不意に声を掛けられ、声の方向に首を向けると、キルトさんが歩いて来ていた。
駆け寄って、急ぎ、ミレイさんを見てもらう。
「ふむ、魔力切れを起こして眠っておるだけじゃ、安心してよいよ」
キルトさんの言葉にほっとしてその場にへたりこみ、キルトさんはそれを見て、うんうん、と頷いていた。
「では火を消して、ギルドをどうにかするかの」
キルトさんの一言に次郎は唖然とし、思考が止まる。
「ふむ、良い機会じゃから、お主は目に魔力を込めて、儂の方を見ておるといい」
言われるがままに、次郎は、目に魔力を込めるとキルトの目の前に、光る玉が浮かび、魔方陣を描く。
「今回は、分かりやすくいくからの」
魔方陣が完成すると、パッと弾けて消えると、ギルドについた火は、何事もなったように消えた。
「次は、建物じゃの」
同じように光る玉が浮かぶと、魔方陣を描き、同じようにパッと消えると、どこからともなく木材等が現れ、壊れた部分を修復していった。
「とれあえず、応急処置じゃ」
屋根や壁を木材で組み、途中からウッドハウス的な形になった、ギルドの建物があった。
「ふむ、後は、専門の物にお願いするかの」