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プロローグ
初めての作品です。
多々至らぬ点があると思いますが頑張っていきたいです。
「おいでなさい…」
誰だ、あんたは。
「おいでなさい…試されし者よ…」
試されし者?
「私はあなたに道標を与えましょう…それを手に、さあ…」
道標?
「おいでなさい…守るために…或いは壊すために……」
さっきから何訳の分からないこと言ってんだ?
「おいでなさい…おいでなさい…始まりの時は近い…」
待てよ、あんたは誰だ!
「………」
時は西暦20XX年。
日本のとある町に住む俺―――氷渡 流は、夜中に突然、ベッドの上で跳ね起きた。
「夢…か……。」
夢にしてはいやにリアルだったな。
何かに呼ばれている夢。
今自分がベッドの上にいなかったら、夢だと分からなかったかもしれないような。
「ま、疲れてるのか。二度寝二度寝と。」
俺は再びベッドに身を横たえると、瞬く間に眠りについた。
それが何を告げるものかも知らずに...