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『天雲星系・銀河の記憶』  作者: DanhDu_Chronicle
レッスン3: 白藤江
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第42章 ―― 地の底の息吹

寺のほうでは、二人は寺の見学を終えていた。


ヴィン・ティエンが尋ねる。


「じゃあ、次はどこ行く?」


バオ・ウエンは指を頭に当て、考え込む。


「私も分かんない……」


「じゃあ、何か食べに行こうか」


ヴィン・ティエンが親指を立てる。


「OK」


二人はバイクに戻る。


バオ・ウエンは後ろの席に座り、彼にぎゅっと抱きついた。


バイクが寺の門を出た、その瞬間。


風が……田畑を優しく吹き抜けた。


その時。


ヴィン・ティエンが足を止めた。


空気が……変わった。


バイクの速度が徐々に落ちる。


そして、完全に止まった。


「……ティエン兄ちゃん……」


バオ・ウエンの手に力が入る。


「……静かすぎる……」


鳥の声もない。


風の音もない。


ただ、異常なほどの静寂だけが……そこにあった。


ヴィン・ティエンはバイクから降りる。


視線を周囲へ走らせる。


地面が……わずかに揺れた。


目の前の空間が、押し潰されるように歪む。


そして――


バキッ!!


空気そのものを引き裂くように、亀裂が走った。


「……!!」


その中から――


黒い手が……ゆっくりと伸びてくる。


そして、ゆっくりと……


一つの人影が……姿を現した。


黒い服。


顔はない。


ただ、目の位置に……赤い光の裂け目がある。


一人。


二人。


三人。


三つの影が立っていた。


動かない。


息もしない。


ただ……こちらを見ている。


「……お前たちは何者だ?」


ヴィン・ティエンの声が低くなる。


一人が首を傾げた。


「我々は……」


その声は歪んでいた。


まるで……水底から響いてくるように。


「……黒殺団(こくさつだん)だ。」


一歩。


影が前へ進む。


空気が……重くなる。


「我々は……」


そいつが小さく笑う。


「……挨拶をしに来た。」


ヴィン・ティエンが拳を握る。


「……なら、帰れ。」


静寂。


そして――


「嫌だ。」


三つの影が消えた。


シュッ――!!


「ウエン!」


「ここにいる!」


ヴィン・ティエンが振り向く。


受け止める!!


刃が首元をかすめる。


彼は身を低くし、そのまま横蹴りを放った。


ドゴッ――!!


男が吹き飛び、地面へ叩きつけられる。


だが――


そいつはすぐに立ち上がった。


呻き声一つない。


余計な動きもない。


「……!」


残り二人が同時に襲いかかる。


速い。


異常なほどに。


シュッ!!


三本の刃が風を切り裂く。


ヴィン・ティエンは身体をひねってかわす。


そして――


反撃。


ドゴッ!

ドゴッ!

ドゴッ!


三連続の蹴り。


三人の身体が一斉に吹き飛ぶ。


一人は土の道を長く滑り、


残り二人は田んぼへ落ちた。


土煙が舞い上がる。


一秒。


二秒。


三人は同時に立ち上がった。


一瞬の遅れすらない。


「……まずい……」


ヴィン・ティエンが拳を強く握る。


一人が口を開いた。


「攻撃は……悪くない。」


「……だが……」


そいつは赤い薬を取り出した。


「……まだ足りない。」


三人は同時に薬を飲み込む。


バキバキッ!!


骨が……軋む。


身体が……変形していく。


一人は身体が膨れ上がり、筋肉が内側から押し裂かれるように盛り上がっていく。


一人は腕が黒い鎧へと変化し、盾のように分厚くなる。


そして最後の一人は――


身体が細くなった。


だが……


消えた。


「……!!」


ヴィン・ティエンが驚く。


ドゴッ――!!


突然。


強烈な蹴りが腹部へ叩き込まれた。


防ぐ暇すらない。


ヴィン・ティエンの身体が吹き飛び、地面を長く滑っていく。


土煙が舞い上がる。


「ティエン兄ちゃん――!!」


バオ・ウエンが叫ぶ。


土煙の中。


ヴィン・ティエンはゆっくりと立ち上がる。


「……ゴホッ……」


口元から血が流れる。


今の一撃は……ただの力ではない。


まるで……身体の内部まで突き抜けてくるような衝撃だった。


彼は血を拭い、顔を上げる。


その瞳が……変わった。


三つの影が、すでに目の前に立っている。


盾の男が一歩前へ出る。


「ここからは……」


巨体の男が拳を握る。


「……俺たちの番だ。」


速度の男が――


再び消えた。


風が……止まる。


地面が……わずかに震える。


その後ろで、バオ・ウエンが強く手を握った。


首にかけたペンダントが……光を放つ。


青と桃色の光が広がっていく。


二人の足元で――


水が……


地面から……滲み出し始めた。


はるか深く。


川の底よりもさらに深い場所で――


赤い瞳が……開いた。


今度は――


真っ直ぐに上を見つめている。


ヴィン・ティエンが拳を強く握る。


彼のペンダントが……激しく輝き始めた。


「……来い。」


三つの影が――


同時に飛びかかった。


ドォォン!!


大地が……爆発した。


戦いは――


本当の段階へと突入した。

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