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第1話:星の記憶

『天雲星系』


平凡な少年・ヴァン・ティエンは、ある日、自分が「星の力を宿す存在」であることを知る。


彼は宇宙の力“星力”と繋がり、古代の存在や国家を守護する神々とリンクする能力を得てしまう。


だが、それは始まりに過ぎなかった。


地球規模、そして惑星規模へと広がる戦争が、静かに目を覚まし始めていた――。

早朝、タイ・ミー村(Thái Mỹ村)は薄い霧に包まれていた。

ヴァン・ティエン(Vân Thiên)は、自分の簡素な木造の家で目を覚ました。

特に変わったことはない。いつもと同じ静かな朝だった。

彼は家の外に出ると、湿った土と稲の香りが空気に広がっていた。遠くで犬の鳴き声が聞こえ、風が木々を揺らす。

しかし、その瞬間——何かがおかしかった。

「……?」

ヴァン・ティエンは足を止める。

風の音の中に、異質な“音”が混ざっていた。鳥でも、人でもない。まるで空間そのものが裂けるような音。

彼は空を見上げた。

そして世界が“壊れた”。

空がガラスのようにひび割れ、青が消える。

代わりに広がるのは漆黒の宇宙。

遠い星々。

燃え落ちる巨大な戦艦。

その中心に——

黄金の鎧をまとった男が立っていた。

それは彼自身。

ヴァン・ティエン(Vân Thiên)。

しかし“今の彼”ではない。

血が腕を伝い、鎧は砕け、呼吸は途切れそうだ。

目の前には巨大な影の存在。

赤く光る瞳。

それは笑っていた。

「……終わりか?」

世界が戻る。

ヴァン・ティエンは荒い息を吐き、自分の家の前に立っていた。

戦場も宇宙もない。ただ静かな村の朝だけがあった。

しかし首元のペンダントが熱い。

微かな震えと共に、断片的な記憶が流れ込む。

子供の笑い声。

誕生日の灯り。

母の腕。

「今のは……何だ?」

「ティエン!ご飯よ!」

母(母・ラン)の声が家の中から響く。

「今行く!」

食卓は普通だった。スープ、魚、野菜。何も変わらない日常。

だが彼は確信していた。

“世界が壊れた瞬間”は確かに存在した。

その後、村の手伝いをしていたとき——

一頭の牛が突然暴走した。

「避けろ!!」

叫び声。

倒れる子供。

突進してくる牛。

ヴァン・ティエンは考える前に動いた。

ドン!!

両手で牛の頭を止める。

空気が歪むほどの衝撃。

その瞬間、ペンダントが一瞬だけ光る。

彼の目が変わる。

何かが“目覚めかけた”。

しかし次の瞬間、彼は我に返る。

「……俺は何を?」

牛は逃げ去り、子供は助かった。

村人たちは安堵する。

彼はただ微笑んだ。

だが遠くでは——

小さな装置が壊れ、信号が発信されていた。

宇宙。

暗い戦艦。

男が画面を見つめる。

「……捕捉した」

彼は笑う。

「見つけたぞ」

第1話 終

ありがとうございました。

また次回。

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