キス!?3(後篇)
扉が開いた先には書記の粥見・春香だった。
「お、元気そうだね~。ん・何かあったの?」
俺は力ない声で床にたたきつけられた状態で言った。
「ま、いろいろと…」
「ふ~んそんなに顔が赤くなることをしたんだ。ということは優衣成功させたんだね。」
「あ・うん!」
「そっか!頑張れよ!山井君も優衣悲しませないようにね。彼氏らしく接してやってよ。」
「なんでしてるんですか?俺と倉井が付き合うこと。」
気になるので聞いてみたら…
「あ・説明してないんだ。ま・当り前かな。教えてあげるよ。私と優衣が昨日の帰り道に作った作戦だったんだよ。」
「作戦?」
「うん。そう作戦。勇輝君に告白したいって優衣が言ってきてさ作戦作ってあげたんだ。最初は私が用があるってあなたを呼び出した。電話でね。」
「あー。思い出した昨日呼び出したの粥見さんだった。」
「忘れてたのに学校に早く来たの?まいいや。であなたが学校に来た。そして生徒会室に来た。扉を開けたら優衣がいたでしょ。身長さが20cmぐらいあるのに鼻と鼻が触れるとこにいたでしょ。それはこの廊下と生徒会室の段差が20cmあるからね。」
「なるほど。で…」
「そこで好きって言ったら?というのが作戦だったよ」
「あれ…俺その作戦と違うことされましたよ。」
「え…何したの?」
「山井言わないで…」
倉井の力の抜けた声が聞こえた。
「あー言わないよ。てか言えないよ。」
「ふ~ん優衣と勇輝君言わないと!二人が付き合ってること言いふらすよ!」
「ずるいよー春香!し・仕方ない言っていいよ山井…」
「あ・ああわかった言うよ…キ・キスされた。いきなり…」
「ぷはははははははぁぁぁぁーキスしたんだ~しかも告白前に~」
「笑わないでよ!わ・私だってしたくてしたわけじゃ…ないわけでもない…ただ告白した後だったら振られてると思ったから…永遠にキスできないと思ったら体が勝手に…」
「で・告白したの?」
「いや俺から告白したんだけど。」
「ぷははははははははぁぁぁぁぁぁ」
で、ここから俺と倉井で今までのことを説明した。
「あやしい…」
「何がですか?」
「怪しいのホントに勇輝君が優衣のこと愛してるのかが!」
「じゃあ信じてくれないんですか!」
「当り前よ!だって勇輝君が優衣にキスされてしてないもん!しかもキスするのを拒んでるじゃない!信じてほしいなら今ここで優衣にキスしなさい!」
「いやそれは…無理恥ずかしいし…倉井に悪いし…」
「いや私はいいけど…それと倉井って呼ばないで優衣って呼んでよ。」
「わかったよ。でも優衣に今キスはできないですよ。」
「じゃいいよ。言いふらすから。」
「わ・わかりました。優衣ごめん。」
そして俺は優衣の肩を持ち顔を近づけた。さっきとは違った感じがした。ゆっくりと手を優衣の背中に追いやった。ゆっくり抱きしめた。優衣も俺の背中に手をおいた。そして俺は優衣の唇に唇を重ねた。