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病室で…
俺は目を開けた。やはり白い天井が見えた。体は思うように動いてはくれない。怪我しているのもあるのだろうが、もう一つ理由があった。その理由が分かった瞬間俺の顔は真っ赤になった。優衣が俺の上で寝ていたからだ。寝る前に優衣が抱きついてきたのを覚えている。優衣はそのまま寝てしまったのだろう。優衣の吐息が耳にかかる。それだけで俺の顔は真っ赤に染まった。
「勇輝…好き…」
「!?」
それは優衣の寝言だった。体が熱くなった。優衣を起こそう。
「ゆ・優衣起きろ~」
「う・う~ん?」
「起きたか?」
「うん…きゃぁー!」
「ど・どうした!?優衣?」
「ごめん!勇輝の上で寝て。ごめん。」
「いいよ。でもよく寝れたね。ほかのやつらが見てただろうに。」
「気にならなかった…勇輝のことが気になってたから…」
優衣はゆっくりと俺の上からどいた。優衣の顔は真っ赤だった。
「なぁ~いつか一緒に町行かない…」
「それってデート?」
「う・うん」
「いいよ。行こうね町に。」
(よかったまだ生きていられるんだ。優衣と楽しく過ごせるんだ…)