表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強で最弱な英雄&優しい魔女の物語♡♡♡  作者: ゆきちゃん
第3章 魔女と英雄は最後に2人で高い壁を飛ぶ
73/108

73 その国の人々は感情を失っていた4

第3作目の投稿です。

是非是非、お楽しみください。

 心と体も疲れ切ってぼろぼろのリサは熟睡していた。


 恋人のアルバーノがそばにいることで、彼女は夢の中で大きな安らぎの中にいた。


 しかし、アルバーノの体には洗い流されなかった暗黒騎士ゴードンのわずかな血がついていた。


 彼の右腕に―― 見ただけではほとんどわからないくらいの少量の血だった。


 次の朝、リサは正午になるまで眠っていた。


 そして目を覚ましたが、部屋に中にアルバーノはいなかった。


「アルバーノ? どうしたのかしら? 」


 テーブルの上にメモが残されていた。


(‥‥仕事に行きます。朝食‥‥昼食はテーブルの上にあります。よかったら‥‥ )




 アルバーノは腕の良い鍛冶師だった。


 そして、数多くの騎士から剣を打つことを頼まれていた。


 若いながらも名人と言われ、近年、彼の国の軍隊が強くなった理由の一つとされていた。


 切れ味だけではなく、できる限り素早く剣を振ることができるように工夫していた。


 その日、騎士団長から注文されていた剣ができあがったので、納めるため王宮に行った。


「アルバーノ。できたのか、名人と言われ世界中に名前が知られつつあるそちに、剣を打ってもらえるなんて、最高にうれしい。」


「騎士団長様。納品が遅くなり誠に申し訳ありません。しかし、私の今まで打った剣の中で最高級の物ができました。どうぞ御確認ください。」


 アルバーノは右手で剣を持ち、騎士団長に渡そうとした時、異変が起きた。


 騎士団長が剣を受け取ろうとしたのに、アルバーノは手を離そうとしなかった。


「はははは―― 私に渡したくないほど、最高の剣を打ったのか! 」


 しかし、アルバーノは騎士団長以上の異常な力で剣をしっかり握っていた。


 そして、彼は顔を上げて騎士団長と目があった。


 暗い顔、深い闇に落ちていくような瞳で冷たく騎士団長を見つめた。


 ついにアルバーノは騎士団長の手をふりほどいた。


 剣が一(せん)した。




「美味しいわ。 」


 アルバーノの家で、リサは彼が作った朝食を食べていた。


 すると、家の前が騒がしくなった。国軍の兵士が大声で避難を叫んでいた。


「逃げるんだ! 今すぐ逃げるんだ! ここにもうすぐ魔王の家臣の暗黒騎士が来る。」


「えっ!!! 暗黒騎士って、ゴードンを倒したばかりなのに!!! 」


 リサは急いで外に出て、幅の広いメインストリートの真ん中に立った。


 大勢が急いで待避しているのに、若い女の子がそこに立っていることに国軍の兵士は驚いた。


「きみ。何をしているんだ。早く逃げなさい。」


「暗黒騎士が出現したのですか? 」


「そうだ。騎士団長の屋敷に突然現われた。打ったばかりの剣を振り回している。ものすごい強さだ。騎士団長他、もう何人の騎士が命を落している。」


「打ったばかりの剣!!! 」


「そうだ。暗黒騎士は我が国最高の鍛冶師アルバーノだ。刀を打つ神がかりの技術は、やつが暗黒騎士だったからに違いない。」


 リサはその場に崩れ落ちそうになるのを必死にこらえた。


(どうして、どうして、こんなことに―― )


 自分に残っている力を振り絞って体中の魔力を発現させた。


 彼女の青色の瞳の魔眼が輝いた。




 リサは、幅広いメインストリートに1人で立たなくてはいけなかった。


「私は美しき心を映す世界の守護者―― 」


 やがて、メインストリートの向こう側に人影が現われた。


 リサにはすぐわかった。


 魔王の魔力、悪しき心を映す世界のエネルギーをやどす暗黒騎士そのものだった。


 黒い甲冑に体を包んだアルバーノが歩いてきた。


 暗い顔、深い闇に落ちていくような瞳で冷たくリサを見つめた。 


 彼女にはすぐにわかった。


 怒りの炎が燃え盛った。


「ゴードン!!! アルバーノに何をしたのです!!! 」


 へらへら笑いながら答えた。


「リサさん。招待状はあなたがくれたのですよ。魔王様が私に魔術をかけて、自分の血の一滴一滴に隠れることができるようにする。後は、すばらしい体を手に入れるだけです―― 」


 絶望がリサを突き落とした。


 彼女はその場に固まって動けなくなった。


 何もできないと思った。


 その時、残っているアルバーノの心が彼女に伝わった。


(リサ‥ がんばって‥ ぼくの体でもいいから魔術で滅ぼして‥ )


(あなたの命も奪ってしまうわ‥ 私に残るのは世界最高のこれまで誰も感じたことない絶望だけ‥ )


(リサ‥ この暗黒騎士がこれからたくさんの人々を苦しめ‥ ぼくの心は永遠に痛めつけられる‥ )


(わ か り ま し た ‥ )


「ゴードン。私はあなたを決して許しません。」


 そして、彼女は詠唱した。


「美しき心を映す世界よ。私は守護者として、私の心を犠牲にします。この国を私の心に閉じ込めよ。絶望を感じないように全ての感情を否定できるように‥‥ 」


 最後に彼女は右手で四葉のクローバーを空中に描き、それを自ら手で切った。


「私の心を犠牲に、暗黒騎士ゴードンを滅ぼす。」




 美しい青に瞳にたくさんの涙をためたクラリスは、話し終えた。


「この国はリサさんの心の中に違いありません。美しき心を映す世界の守護者として最大限の魔術でした。しかし、その後、狡猾な魔王に利用されたのでしょう。たぶんですが‥‥


‥‥私達の世界から人間をさらって、この隔絶された空間に10万人もの人間を閉じ込める。その人々の以前の記憶を消し、だんだん無感情にする。」


「人間を襲わせる世界ですか! 」


「たとえが不適切かもしれませんが、戦闘訓練のための世界です。さらに、話すことも汚らわしいのですが、さきほどのコウモリのような魔族は血を吸っていました。食糧庫です。」


 アーサーが強い口調で言った。


「この国は、現実世界の国とは違います。しかし、魔族が自由なことをできます。護衛も旧式の武器しか持っていませんでした。人間が魔族に全て変ってしまう国の一つです。絶対に助けなければなりません。」

お読みいただき心から感謝致します。


※更新頻度

最初は内容をしっかり検討させていただくためのお時間をいただきます。

週1回、日曜日午前中です。不定期に土曜日に更新させていただきます。

作者のはげみとさせていただきますので、もしよろしければ、ブックマークをお願い致します。

一生懸命、書き続けます。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ