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最強で最弱な英雄&優しい魔女の物語♡♡♡  作者: ゆきちゃん
第2章 魔女と英雄は災厄を防ぐ
38/108

38 子供がいらないと捨てる国があった11

第3作目の投稿です。

是非是非、お楽しみください。

 クラリスは自分に言い聞かせるように、「大丈夫」と言い決心した。

 そして詠唱した。


「我は美しき心を映す世界の守護者、美しき心、集まりて悪しき心を消し去れ。フォーリーフ、クローバー!!! 」


 クラリスが詠唱した瞬間、彼女は美しき心を映す世界と直接つながった。

 四葉のクローバーを念じた理由はわからなかった。 


 一方、暗黒騎士ボウの詠唱と魔術構築が完了した。


 そして、悪しき心のエネルギーがクラリスに向かって放出された。

 悪しき心が結束された完全な闇の黒色だった。


 悪しき心のエネルギーは完全に彼女を包んだ。


 しかしクラリスは浸食されなかった。


 彼女をしっかりと(おお)っていた美しき心のエネルギが守っていた。

 それどころか、悪しき心のエネルギーと溶け合い中和し始めた。


 最後に、2つのエネルギーは別のものに変わった。


 美しい若草色のエネルギーだった。!


「なんだ! どうなったのだ! 私の最高魔術で最大限に集めた悪しき心が消えている! そして、あのクラリスを覆っているオーラはなんだ。!!! 」


 ボウは大変驚いた。

 その時、彼に声が聞こえてきた。


「ボウ。悪しき心と美しき心の2つは、それぞれ相手の存在を否定するものではありません。別の人々どうし、同じ人の中の異なった時間でも調和されているのですよ。」


 それは、よく知っている声だった。


「クリスタ様…… 」


「あなたが、私を大変尊敬して敬愛していただいた心と、超えるべき目標として打ち勝つことを目指した2つの心は並列して存在しなければならないことはわかっていました。」


「私は1番弟子として認定され、四葉のクローバーの紋章をいただいた時点で、クリスタ様をこの世から消し去り自分が唯一無二の存在になることに心を奪われてしまいました。」


「問題ありません。私は消滅魔術で、あなたの悪しき心を美しき心で調和して消してしまおうと思ったのです。残念なことに途中でアスモデウスに奪われてしまいましたが。」


「えっ!!! あの時、クリスタ様が私にかけた消滅魔術は、私の存在を消すことが目的ではなく、私の悪しき心を消すことが目的だったのですか!!! 」


「………… 」


 だんだん暗黒騎士ボウの姿が消えてきた。


 現在の彼を構成していた身勝手な心が消滅したからだった。


 消えながらボウは、微笑みながらクラリスに向かって言った。


「真実に至る魔女を継ぐクラリス様。母上は大変偉大な方ですが、あなた様もかならず同じくらいの、いや、それ以上の存在になれる確信しております。」


 そして、暗黒騎士ボウの存在は完全に消えてしまった。




 ミレイネ王国の王都キプロにある王宮前の広場に多くの国民が集まっていた。


 大人だけではなく、多くの子供も集まり家族そろって、これから始まる栄誉式の様子を見ようと待機していた。


 王宮の広いバルコニーに国王と女王、ジェシカ王女が姿を現わした。


 国王が国民に呼び掛けた。


「私も我が国も大変な過ちを犯してしまった。魔王の血を飲まされたとはいえ、国の最高の宝である子供がいらないとは生涯の不覚。だが、4人の方々のおかげで我が国は救われた。」


 国王は拍手をし、クラリス、アーサー、メイ、メイナードの4人にバルコニーに出るようにうながした。


 4人が姿を現わすと、地響きのような歓声と拍手が起こった。


 4人の内、クラリスがバルコニーの前に出て国民に呼び掛けた。


「みなさん。真実に至る魔女を継ぐクラリスです。この国で過去に起こったことはみなさまの責任ではありません。しかし、この国で未来に起こることはみなさんの責任です。」


 クラリスは後ろに下がり、代わってアーサーがバルコニーの前に出て国民に呼び掛けた。


「ゴード王国第3王子アーサーです。心よりお願い致します。子供達を大切にしてください。大人のみなさまがそうすれば、この国はますます栄えることでしょう。」


 ジェシカ王女が最後を締めくくった。


「4人のみなさまはこれから魔王に実質的に支配されている9の国に向かわれます。4人の御武運をミレーネ王国全土、全国をあげてお祈りしましょう。」


 その瞬間、既にクリスタの青い瞳の魔眼は光っていた。

 青い光りは4人を包んだ。


「魔王が見ることができない場所を選び、空間をつなげよ! ジャンプ! 」




 4人は転移魔術で次の国に着いた。


 今度は大きな町の人通りが多いメインストリートのようだった。

 メイナードがアーサーに言った。


「王子様。何も異常なことは感じられませんね、行き交う人々も普通で、魔王に実質的に支配されているようには見えません。」


「そうですね。クラリスさんは何か感じましたか。」


「いいえ、何も感じません。ここから広い範囲にわたって、魔術的な力は感じられません。」


 すると、行き交う人々の流れに異変が起きた。


「始まるぞ。急ぐんだ。」

「今日もゾルゲ様の面白い話しが聞ける。」


 4人は人々の大きな流れの後ろに従って、ついて行った


 すると、大きな広場に出て、その中心には演説台が作られていた。


 1人の初老の男が演説台に上がった。


 背が高く、見た感じはとても柔和で優しいそうだった。


 既に大群衆になっていた群衆に向かって、その男は話し始めた。


「私は絶対にやり遂げます。不正役人が私欲を肥やすため、農産物の値段を極めて低く操作しています。工芸品も同じ、その値打ちに比べれば10分の1だ。もっと、もっとたくさんあります―― 」


 群衆はだんだん彼の演説に巻き込まれ、彼を応援する叫びがあちこちから上がった。

お読みいただき心から感謝致します。


※更新頻度

最初は内容をしっかり検討させていただくためのお時間をいただきます。

週1回、日曜日午前中です。不定期に土曜日に更新させていただきます。

作者のはげみとさせていただきますので、もしよろしければ、ブックマークをお願い致します。

一生懸命、書き続けます。





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