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最強で最弱な英雄&優しい魔女の物語♡♡♡  作者: ゆきちゃん
第1章 魔女は英雄を見つけた
16/108

16 王子は誘惑される4

第3作目の投稿です。

是非是非、お楽しみください。

 ララは、罪人は入る監獄の中に投獄されていた。

 その監獄は高い塔にあり、壁のはるか上にある小さな窓の外には、きれいな星々が輝いていた。


 処刑されるのは明日だった。

 その罪状は、敵前逃亡の罪だった。


「もう少し生きたかったな。こんなことで死ぬなんてくやしいな。あのアーサー王子に再び会いたかった。まだ、私のファンでいてくれるのか確かめたかった………… 」


 すると、どこからともなく声がした。


「強き剣士、強き将軍よ。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」

 ララは幻聴だと思い、そのまま黙っていたが、さらにそれは繰り返された。


「強き剣士、強き将軍よ。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」


「…………」


「強き剣士、強き将軍よ。あなたは人間の心が美しいと思うか? 」


「思わないわ!!! 」


「私に答えてくれた。お礼に姿をお見せしよう。」

 壁のはるか上の小さな窓から、黒い影が監獄の中に入ってきた。


 黒い影は監獄にいたララの前の空間に留まると、だんだん実体化し始めた。

 やがて、その姿は魔王の姿に変わっていったが、死を前にしたララに恐怖心は起こらなかった。


「失礼する。私は魔王アスモデウス。悪しき心を映す世界の王、魔界の王と言った方がわかりやすいかな。ララ、美しき心を全部否定して、悪しき心を賛美する者にならないか? 」


「悪しき心? 私の中にある? 」


「あるぞ。虚栄心だ。誰もが認めうらやむような美貌をもつ者の宿命だ。その虚栄心を賛美し私と契約するだけで、私は特別な力を与え、運命に抗いこの場所から逃げることができるようになる。」


「…………わかりました。魔王様。自分の虚栄心を賛美し、あなたの忠実な家臣になります。」


 その答えを聞いた途端、魔王は右手をララに向かって差し出すと、そこから黒い光りが放射されララを包んだ。


 黒い光りが強くなりララの姿が見えなくなった後、突然黒い光りは消え、その中から黒い甲冑に身を包んだララが現われた。


「暗黒騎士、虚栄のララ、我についてくるが良い。」


「御意。今、道を作ります。」

 ララは魔王アスモデウスの前に進んで、監獄の壁に向かって剣を一閃させた。


 すると、壁は大きく切り取られ、外とつながり外気が吹き込んできた。

 その後、ララと魔王は空にジャンプした。


 飛びながらララは振り返り、自分が閉じ込められていた高い塔をはるか下に見た。

 そして、右手を高い塔に向かって振った。


 黒い光りが高い塔に向かって放射された。

 それは高い塔に当ると広範囲に拡散された。


 高い塔はあとかたもなく粉々となって崩れた。




 アーサーが自分の領地であるゴガン州に帰還した後、それを最速で追いかけてきたように、ランカスター公爵から兵糧と武器が届けられた。


 アーサーは非常に喜んだ後、相談役のショウに言った。


「早い! ランカスター公爵はさすがに早い仕事をしますね。ほんとうに助かります。これで一息つけます。ショウ、他国の状況はそうですか。」


「さすがに先の大敗北の痛手が深く、攻め込んでこようとする国はありません。王子様、もうすぐ第3国軍1万人がここ州都ハイデに配備されます。駐屯地を決めたいのですが。」


「ショウが決めてください。やがて、そこに城を築かなければならない重要な場所の選定です。それは、ショウしかできません。あなたの構想を迷わせるような意見を言うのは止めたいのです。」


「王子様。私のことをそれほど信頼していただきありがとうございます。それでは、御自身の新しい領地の実情をしっかり把握するため、視察なされたらどうでしょうか。」


「大切なことですね。自分の目で見なければ、正しい情報を得ることはできません。メイナードと2人で回ってみようと思います。」




 次の日から、アーサーはメイナードを従者にして、馬でゴガン州の中を視察し始めた。


「メイナード。あなたはここゴガン州の出身です。それに、最強の槍使い、よろしくお願いします。」


「王子様。今回も私を従者に選んでいただきありがとうございました。」

 2人は、できるだけ効率的に多くの都市や町を見ようとした。


 ある町に来た時だった。

 町の回りを武装した集団が取り囲んでいた。


 町の門は固く閉ざされていた。


「王子様。強盗集団ですね、約100人ほどです。私1人で十分です。撃滅しましょうか。」


「メイナード。少し待ってください。何か動きか有るみたいです。」


 町の門が開き始めた。

 すると、そこには1人の騎士が立っていた。


 黒い甲冑を着込んでいるが、鮮やかな赤毛と突き刺すような緑色の瞳はとても印象的だった。


 それを見た強盗達は驚くとともに大変喜んだ。


「おう。最高の美人のお出迎えか。」

「これから、楽しい接待をしてくれるということか。」


「お頭、この町は我々に降伏したようですぜ。案内役の娘にたずねてきます。」

「いやいや。少し待て。あれは女騎士だ。殺気がある。俺たちに降伏するのではないだろう。」


「問題ないですわ。」

 頭目の制止を振り切り、手下は馬を下り女騎士に歩いて近づいた。


 女騎士に5歩くらいの場所まで近づいた時だった。

「よう。お嬢さん。この町は降伏し、我々を中に入れてくれるのをお嬢さんが案内してくれるのだな。」


 手下がそれを言い終えた瞬間だった。

 女騎士の剣が見えない速さで一閃し、手下は命を落して倒れた。


「やろう。なめやがって! 」


 100人ほどの強盗集団は剣を抜き女騎士に殺到した。

 しかし、女騎士は強盗達の動きをスローモーションのコマ送りのようにしっかりと確認した。


 わずか数分で、全ての強盗が命を落しその場に倒れた。


 その後、


 その女騎士は少し遠くで見ていたアーサに向かって深く一礼し、その場にひざまずいた。

お読みいただき心から感謝致します。


※更新頻度

最初は内容をしっかり検討させていただくためのお時間をいただきます。

週1回、日曜日午前中です。不定期に土曜日に更新させていただきます。


作者のはげみとさせていただきますので、もしよろしければ、ブックマークをお願い致します。

一生懸命、書き続けます。





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