運命の出会い
私は10歳までに訓練プログラムを終わらせました。
やっと孤児を助ける事が出来ます。
綺麗な色が見たいとか、今はどうでも良いと思います。
両親が孤児院で働く料理人や教師、お世話係を集めてくれました。
私の目で、本気で選別しましたので問題ありません。
「アンナ、クリスタを呼んで下さい」
「かしこまりました」
「お呼びでしょうか」
「今から孤児院に乗り込みます。クリスタには新しい院長になって欲しいのです。お願い出来ますか?」
私の見たクリスタはとても真面目な女性です。
正義感も強く孤児院を黙って見ていられないと思うのです。
「分かりました。全力で頑張ります」
「はい。よろしくお願いします」
予測通りです。
むしろ、あの惨状を知って何も思わない人は、腐っていると思います。
さあ、孤児院の改革を始めましょう。
「衛兵の皆様、準備は良いですか?これは国の仕事です。責任を持って行動して下さい」
「かしこまりました」(衛兵100名)
「アンナ、アンネ、セバス。孤児院に行きましょうか」
「「「かしこまりました」」」
セバスは両親が私に付けた護衛です。
見た目は執事にしか見えませんけど。
絶対に離れるなと言われています。
余程の強さなのでしょう。
頼もしいですね。
孤児院まで距離がある訳ではありませんが、私の足が遅い為、馬車を使います。
「着きましたね。衛兵の方、正面の扉を開けて下さい。破壊しても構いません」
「かしこまりました」
正面の扉が明らかにおかしいのです。
開かないように固定されています。
衛兵が斧で、扉を固定していた木の板を破壊し、扉を開けます。
酷い!
何て状況なのでしょう。
殆どの子供達が床で寝転がっています。
茫然とこちらを見るだけで動く事も出来ない様です。
大丈夫です。
心は濁っていません。
これから孤児院を改革しますから安心して下さいね。
あれ?
あそこにいる子だけ、下を向きましたね。
もしかして…。
私と同じ目を持っているのでは?
とりあえず、孤児院を私の物とする宣言をします。
「ここの孤児院は私が買いました。今日からあなた達は自分自身の為に生きなさい」
院長が奥から慌てて飛び出て来ました。
「アリエッタ王女様、新しいお遊びを始めたのでしょうか?何か私でもお手伝い出来る事があれば何なりとお申し付け下さい」
(3人とも落ち着いて下さい)
私は小声でアンナ、アンネ、セバスに声をかけます。
色を見るまでもありません。
私を馬鹿にしています。
笑顔で孤児院長に話しかけます。
「孤児院にあなたは必要ありません。罪が確定するまで牢屋に入っていて下さい。衛兵の皆様、ここにいる孤児以外の大人を全て連行して下さい」
何か喚いていますね。
牢屋で好きなだけ喚きなさい。
あなた達に太陽の光を浴びる資格はありません。
孤児達が唖然としている為、少し大きな声を出します。
「頑張ればあなた方の人生を変えられますよ!」
私は声を出した後、下を向いた子の所に向かいます。
女の子ですよね。
何故か少し照れていますね。
「名前と年齢を教えて下さい」
「すみません。101番と呼ばれていただけで何も分かりません」
そんな事があるのですか?
クリスタの元に向かい名簿を見せてもらいました。
「何て事をしているの。番号で管理して…、横に書いてあるのは値段?クリスタ、ここにはいない、攫われてしまった孤児達も全て救うつもりです。協力して下さい」
「勿論です!」
私は先程の子の所に戻ります。
「今日からあなたは10歳のエリエッタ、エリーと呼ぶね。私の事はアリーと呼んでね」
「はい。アリー様…」
怯えていますね…。
後ろの3人を見た結果ですか。
やはり、私と同じ目を持っていますね。
完全に見えている訳ではなさそうですが、直に見える様になるでしょう。
「すみません。アリー王女様と呼びます」
「王女様なんて【他人行儀】な言葉は嫌いです!」
私は悲しい顔をしましたが…。
(アリー王女様、あまり我儘を言いますとエリエッタ様が大変な目に遭いますよ)
アンナが小声で語りかけてきます。
そういう事もあるかもしれませんが…。
嫌われるのは本意ではありません。
「我儘を言いましたね。アリー王女と呼んで下さい」
「はい。分かりました」
「エリー、あなたはお城に付いて来て下さい」
「私がお城に行くのですか?」
「はい、今日から私の友達です!お城で生活をして頂きます。決定事項です!」
「分かりました…。アリー王女様」
私は後ろの3人にだけ聞こえる声で話します。
(エリーは私と同じ目を持っています。お城で保護します)
3人は驚いている様です。
今まで私と同じ目を持つ人に出会った事が無いのですから当然でしょう。
「クリスタ、後はよろしくお願いします。エリエッタはお城に連れて行きます」
「かしこまりました。お任せ下さい」
「さあ、馬車に乗ってお城に行きましょう!」
上機嫌でお城に戻りました。
「エリーをお風呂で綺麗にして下さい。服は私の物を使って下さい」
「かしこまりました」
両親の元に行きエリーの報告をします。
「私と同じ目を持つ子を保護しました。エリエッタ、10歳です。今日から私の友達です」
「そんな子がいたのですか。分かりました。侍女も付け教育係も用意しましょう」
「女の子だよな?」
1人だけおかしな事を言っている人がいます。
国王…、お父様ですけど。
「女の子ですよ、お父様」
「そうか。大切に保護しないとな。はははは」
「あなた…」
私は綺麗になったエリーの元に戻ります。
「エリーとても綺麗になったわね」
「とても贅沢で緊張します。この服も王女様の物ですし」
「友達だから特別だよ。それにエリーとは一緒に学園に行きたいの」
「学園ですか?」
「そう。12歳から15歳まで通う学園だけど、エリーには少しだけ勉強が必要だけど大丈夫?」
「はい!孤児院を救って頂いたのです。勉強も頑張ります」
「アンナ、ヒルデを呼んできて」
「かしこまりました」
「王女様、お呼びでしょうか」
「エリエッタを学園に通える水準まで鍛えて欲しいの」
「エリエッタ様は平民ですか?」
「いいえ。元孤児で今は私の友達よ」
「そうですか。エリエッタ様。とても辛いかもしれませんが大丈夫ですか?」
「はい!一生懸命に頑張ります」
「そうですか。では今から訓練プログラムを始めましょう」
「今からですか?頑張ります…」
「エリー頑張ってね!」
孤児院で大切な友達を見つける事が出来ました。
友達が欲しかったのです!