~衝撃発言~
あの件から数日後、ようやく村に着き、美江さんの家へ向かう。
「なかなかに静かでいいところだな。緑も豊かだし……」
「そうだねー。空気も美味しいし。あ、あれだよ! 美江さんの家」
美江さんの家を訪ねるのは、いつぶりだろう……。そう……レンと一緒に現象について聞きに行った時……。遊びに行くと言っておいて、訪ねることが出来なかった。それは……数年後、レンが死んでしまったから。あれから私は何をする気にもなれなかった。
ピンポーン!!
私はそっとインターホンを押す。美江さんは元気だろうか。そう思いながら待つと、ガチャッと扉が開く。
「あぁ……留美さん……!! やっと来て下さったのですね……!! もう来ないのかと思ってました……」
美江さんは私を覚えてくれてた。そして、ずっと待ってくれていた。そう思うと、目頭が熱くなった。
「美江さん……会いたかったです……!!」
つい、美江さんを抱き締めてしまう。
「今まで……色々あって……会いに行けなくて……」
いつの間にか涙が出てきた。美江さんと再会したことで、レンとの思い出が頭の中を巡る……。
「……そうだったのですね……。……ん?」
美江さんはふと、顔を上げた。視線の先にレガンがいた。
「貴方は……」
「あ、すみません。邪魔しちゃって……。俺はレガン・ドールと言います」
「……!?」
美江さんの体がビクッと反応する。何かあるのだろうか。
「……レガンさん……と言いましたね、話があります。中へ入って下さい」
「え……あ、はい。ではお邪魔――」
ビリッ!!
音が鳴る。レガンは驚いた顔で美江さんを見る。
「今の音は……?」
「貴方の正体を表す音です。……貴方、人間じゃありませんね……?」