66話 一度宿に戻るようです
「わかっていたが、やはりそうくるか」
「どういう事?」
さくらはぽけっとしていた。
「あの奴隷売買所で、殺人鬼捕まえただろう。あの経営側は、多分殺人鬼という事を知っていて経営をさせていたんだろう。俺たちが奴の本性を暴き、そして逮捕した。……ここまで、わかるかい。さくら。」
「うん、あれは顔に表情が出ない少し強い殺人特化型の狂人だよ。人に迷惑だから私が鎮圧した!!」
「難しい言葉を覚えているんだね?偉いねぇ」
「えへへ。そ、そうかな?」
「話を戻して、経営側にとって大きな誤算になったのさ。何せ、5年前から捕まっていなかった奴が逮捕された。それは、祭りに来たばかりの少年少女。自分たちの計画に何か危害を加えるかもしれないとわざわざ人を派遣なされたという事だ。」
「つまり、そいつらは悪という事なの?」
「いや、見た目で判断するのではなく、相手をよく見てからにするんだよ。今回は狂悪人だったから良かったけど……関係ない人は極力巻き込まないように!」
「はーい!気をつけまーす!」
「ちなみに、相手の強さを感じ、自分より、圧倒的にゴミ並みなら力を抜き手加減をしてあげてくれよ?」
手加減をしても相手の骨と心を折ってしまいそうだから、これは保険であり忠告だ。
「さらっと、悪口言わなかった?」
「それで、アイ。ストーカーの件はどうしたの?」
「それを説明するためには、実際にさくらさんにも私という存在が見える必要になってしまいます。」
「確かに、一様関係者だもんな」
アイは、ため息をしてこう話した
「それもありますが……タクミさんがつぶつぶ独り言を言っている怖い人と思われないようにするためですよ。私の責任とはいえこれ以上の無駄な被害を抑えるべくまず知人にお話をしょうと思いまして……どうしました?タクミさん」
「今、目を合わせて見ているよな?目の前にいるよな?これは一種の会話ではないだろうか!!」
「あなたが体験している事はフィクションです。」
「この世界はそのものが一種のフィクションじゃなくて?」
「あなたからすればそうかもですが、少し違います。わたしは、呼ばれた時だけ、あなたの眼の中に写っているのですよ。少しグロテスクに言ってしまえば、あなたの角膜,水晶体はレンズに写り、ブドウ膜と強膜はカメラの暗箱にわざと収まり,網膜はフィルムに必然的に収まっているという事ですよ。」
「嘘だ!嘘だ!そんなはずはない!」
コレだったら、ボッチがボッチらしくボッチにふさわしい独り言を言っているみたいじゃないか!
「あなたのとってわたしはフィクションの一種かもですが、あなたの瞳に映るわたしはフィクションです。つまり、そんな事はどうでも良い事なのです。ちなみにあなたの心の声はバッチリ聞こえています。
「………今まで、ごめんなさい。」
今まで、歩きながら独り言を、心の声は、住人ダダ漏れってか。は、ははっ!………プライバシーってこの世界にないのか?
「ハイ。もちろんありません。ここはあの世界のあの国ではないのですから。」
「それは、そうだったな。」
この世界は、文字を並べて作られた俺にとってフィクションみたいな世界で、フィクション的な当たり前的に起こるんだったな。
「すっかり忘れていたよ。フィクションでも現実だよな。」
「そうですね。フィクションを楽しみましょう。」
「あぁ、やけくそだ!スローライフのためにやってやるぜ!」
「何かよくわからないけど、わたしも協力する!!」
「じゃあ、さくら。お前の前に何もないよな。」
「うん。そうだけど。」
「アイ、どうしたらアイをさくらに見せるんだ。」
「それは、頭と声を使えばできることですよ。」
「なるほど!それなら、「写し夢」は無理だぞ」
夢は所詮夢だ。そんな事は出来たら色々できる。
「目の前にいるんじゃないですか。そこにいるあなたの奴隷に写し夢を見せて寝言を言わせたらいいと思います。」
「その手があったが…二度手間だな。だが、これは、人的にどうかと思うぞ。その案。」
「一時的に肉体を借りたと思えばいいかと。一番いいのはあなたが、夢を使いこなせたらいいだけの話。今から私と貴方が話をして、彼女に夢として写す。そして、彼女に寝言としてさくらさんに伝えてもらう。3分間以内に終わる話ですから、大丈夫ですよ。」
「負担はかからないよな?」
「問題ないですよ。」
「よくそんな事を言えるな?俺がスキルがいいスキルとは言えないだろ。
「それは薬と同じなんです。私は薬で言う所の作用と副作用をしっかりと理解していますか問題ありませんよ。」
「よく知っているな」
「それが私の存在意義ですから」
作用と副作用があるなら、多分このスキルは当たりと思う。プライバシーがなくなるけどな。
「ストーカーの件について分かっている事などを話してくれ。」
「はい、では一人目から。あれは、エルフでしたね。あなたの事を見ていましたけど、ナンパでもしました?」
「いや、ナンパをするほどでもないチキン野郎ですけど……何自分で心を傷つけているだろ?」
「自業自得です。まぁ、そのエルフは、タクミさんに敵対意識はありませんでしたし、私から何もいう事はないのですが……もう一人の方は……」
「まだ、時間があるが……」
アンナからもらった札には、30Mと書かれていた。一様、話は三分以内に終わったので、俺が見たものを夢として、フェーシアの中に俺の夢を写しこむ。
流し込む前に一言。
「一様、目が覚めても、ここにいてくれ。もし何か緊急な事があればタクミかさくらをよんでくれ。すぐにこっちに向かうから。それとこんなことをしてしまいごめんな。目を覚ましたら、ゆっくり状況を整理してくれ。この映像は、すぐに忘れてしまうけど、頭の中で理解できているから大丈夫だからな。」
俺が見たものを彼女に流し込んだら、彼女の口元が微かにビクッと動き、和すがに呼吸音が聞こえる。
「多分、大丈夫だろう。さくら、お願いがあるんだ。フェーシアが言う寝言をしっかり聞いておけよ。ここに飴玉10個置いておくから、さくらは3つだけ食べていからな。それ以上食うなよ!」
「はーい!わかったよ。あと、時間以内にコロシアムに向かうことよね。う〜ん!うまい!」
すぐに飴を舐めている少女一人。
「札を見て行動してくれ。俺も、もう行くから。頑張れよ。俺の目立たないように頑張るから。」
「そんな事をしなくても勝手に目立つから。ほどほどにね。」
こんな方を言うなよ。と思いながらも俺は、宿を出てる。途中に鉄や銅などの鉱石や、矢にいる羽などを買い物とかして魔王城に向かうった。着いたら、武器を出来るだけ作っておこうとも思っている。




