嵐の話
今日の嵐は吹き荒れる
何もかもを吹き飛ばし
家さえ軽く吹き飛ばし
それでも嵐は吹き荒れる
風の赴くままに吹き荒れる
僕の心が荒んでいるのか
やっぱり嵐は吹き荒れる
君と僕の心のように
嵐と一緒に吹き荒れる
嵐みたいに僕らの心も
吹き荒れる
吹き荒れて離れてく
それでも僕達はそこにいる
二人で一緒に寄り添って
無駄に繕い笑うのさ
そこに昔の面影は
微塵たりともありゃしない
だけれど僕らは寄り添うさ
すり減らしても寄り添うさ
一人の時は怖いから
一人になるのは恐いから
だから一緒に寄り添うさ
人はちっちゃく弱いんだ
人は弱くて矮小さ
だから僕達は吹き荒れて
それでもやっぱり寄り添うさ
これは嵐のど真ん中
吹き吹き荒れるお話さ
ここで一旦話は終わり
だけれど言葉は続いてく
今日も嵐は吹き荒れる
悲しいほどに吹き荒れる