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魔王だけど勇者と言い張る!!  作者: 田舎ボーイ
第一章 生い立ち
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ウィルの修行 2 と エイダの修行開始

今回はエイダの修行が始まります!

 ウィルとの修行から一年たち、俺は水の球を一日中浮かべることができるようになった。

 そして、これからの一年は具体的な魔法を教えてくれるそうだ。

 ウィルの奴は上級魔法までなら全て使え、最上級魔法に関しては補助魔法なら全て使えるらしいので、俺はそこまで教えて欲しいと言った。

しかし、ウィルの奴はできるわけない、ちょっと人よりも才能があるからって調子に乗るなと言われた。

 別に俺は調子に乗ってるわけだけでなく、ただ単に頑張ろうと思って言ったことなのに怒られた。

 理不尽だ。


 だが、ウィルが言ったこととは裏腹に俺は一年間でウィルが使える攻撃魔法、補助魔法を全て無詠唱で使えるようになった。

 詠唱というのはただ単にイメージを掴むためのもので俺はイメージを掴むことが得意だったので、無詠唱で放つことは簡単だった。

 ウィル曰くイメージを掴むことが一般の奴らにはかなり難しいらしいのだが。


 ウィルはその時、俺の教えが良過ぎたなんだの言ってたが俺はもう無視した。


 だからと言って俺は決してウィルの事をバカにしているわけではない、むしろ尊敬してる。

 正直、彼の教え方はかなり丁寧に教えてくれるのでとても分かりやすかった。

 普段は面倒なことはやりたがらないんだが、俺に魔法を教えてくれる時だけは真剣な顔で教えてくれた。

 俺はこの時、こういうギャップがあるからウィルはモテるのだろうと思った。

 まぁ、とにかくこの二年間でここまで魔法を使えるようになったのは間違いなくウィルのおかげだろう。

 本当に感謝している。

 ちなみに、今ではウィルの事を師匠と呼んでいる。

 これからも、彼はずっと俺の師匠だ。


      【ウィル視点】


 この二年間は俺にとって死ぬほどつらいものだった。

 まず、初めの一年でアランの奴は一日中バスケットボールほどの水球を浮かせることができるようになった。

 

 これはどのくらい凄いものかというと賢王の俺の約5倍ぐらいの魔力量を誇ると言ってもいい、しかもまだ奴はその時四歳なので発展途上なのだ。

 いいかげんにしてほしい。


 さらに一年間、俺はアランにに上級が一つでも使えるようになったら良いだろうも思って教えたが、俺の期待を大いに裏切り俺が28年間努力して使えるようになった魔法をアランは全て会得した。

 しかも無詠唱で。


 もうこれは多分魔法に関しては賢王の中でもトップクラスだろう。

 

 そして今日でちょうど二年が経つ。

 もう俺に教えられるこたねーよ!

 ちきしょー!


 だからと言って別にアランのことが嫌いではない、むしろこんな弟子を持ててとても嬉しく楽しかった。

 なにより教えがいがあった。

 アランはあと十年、いや数年もすれば魔法の質、戦闘経験などの差がなくなり俺なんか抜いてしまうだろう。

 その時、アランは俺のことを師匠と呼んでくれるだろうか不安だ・・・・。


      【アラン視点】


 俺が五歳になり、修行を始めてちょうど二年が経った朝のことだ。


 「今日、俺はここを出る。今までお世話になった。ありがとう。」


 それは突然のことであった。


 「え?ウィルどうしてこんな突然に。もっと家にいてもいいんだよ?」

 

 「そうよ!ウィル突然過ぎるわよ!」


 「師匠!俺もまだまだ教えてもらわないといけないことがあります!お願いします、まだここにいてください!」


 「それはできない、アランにはもう教えることは教えた。これ以上俺にできることはない。しかも、俺の事を待ってる奴もいるしずっとここにいるわけにはいかない。悪いな。」


 それから三十分ほどウィルの説得が続いたが説得はできなかった。


 「そっか、まぁウィルがそう言うなら仕方ないな、君は昔からいくら説得しても無駄だったしね。」


 「そうね、昔から頑固だったわね。ふふふっ。」


 「そー言うことだ。それじゃなあ、みんなまた生きているかぎり会えるだろう。アラン!修行を怠るんじゃねーぞ、まぁお前はこのまま行けば俺よりも強くなるだろう。頑張れよ。」


 「はい、師匠!今まで本当にありがとうございました!お気をつけて!」


 そのまま、ウィルは村から出て行った。

 その時、俺の目には涙がたまっていた。


 しばらくして、これからどうしようかと俺は考えていた。

 魔法については今まで通り、基本の水玉の浮遊修行をするとしてもどうしても空き時間が出来てしまう。

 

 俺がうーんと悩んでいるとエイダが俺の目の前に座った。


 「どうしたの?ウィル?そんな思いつめた顔して、ウィルが居なくなったことがそんなにつらかった?」


 「いや、母さん。ただ、師匠が居なくなったからこれから何をしようかと思って・・・・。」


 するとしばらくしてエイダが名案が出た顔になった。

 わかりやすい人だなぁ。

 自分の母だが可愛い。


 「そうよ!アラン、あなたももう五歳になったんだから剣術の修行をしても問題ないわ!職業が勇者ってことなんだからできないと怪しい目で見られるわ!うん!そうだわ!そうしましょう!そうと決まれば今日から私がビシバシ教えるわよ!」


 エイダの顔が怖い。

 助けて!セナ!

 セナの顔を見るとニタニタしてこっちを見ている。

 お前、ぶっ飛ばすぞ。


 っとまぁこんな具合に今日の朝からエイダの剣術特訓が始まった。


 「まずは、体力作りよ!村の中を走ってモロの森の手前まで走って帰ってくるわよ!」


 「母さん!モロの森ってそれ確か5キロぐらいあるよ往復だから10キロもあるじゃないか!」


 「何、男が甘いこと言ってるのよ早く行くわよ!」


 そういうと、早朝ランニングが始まった。

 

 俺はあまり外に出たことがない、この五年間本を読んだり、魔法の練習は基本家の庭でやってたから外に出る必要がほぼなかったからだ。


 少し、街の中を観察しながら走るかっと思ったがエイダはそんなことさせてくれなかった。


 彼女は五歳児の子供に対してかなりのスピードで走るのだ。

 俺はそれについていくので必死だった。

 まったく、景色が見えない見えるのはエイダの背中だけ走る。

 走る。

 走る。

 走る。

 ひたすら走る。


 40分後エイダの足が止まった。


 どうやら、家に着いたらしい。

 全く気づかなかった。

 俺はその場に倒れこむ。

 ふと、エイダの顔を見ると平然としている。

 化け物だ。


 その後休憩し昼飯を食べた後、午後の修行が始まる。


 昼飯を食べた後、ボーッとしているとエイダに木刀を渡され中庭に来なさいと言われた。


 嫌な予感がする。


 「それじゃあ、午後の修行を始めるわ。次は素振りよ。500回を5セットよ。」


 エイダに素振りの基本を教えてもらうと、ともに素振りを始める。


 振る。

 振る。

 振る。

 ひたすら降り続ける。


 俺の腕が限界に迫ったところで、やっと終わった。

 俺はその場に倒れこんだ。

 ふとエイダの顔を見ると平然としいる。

 

 化け物だ。

 あれ?ループしてね?


 そんなことを毎日行い、三ヶ月が経過した。

 


 

次はやっとヒロインの1人を出そうと思います!

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