表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王だけど勇者と言い張る!!  作者: 田舎ボーイ
第二章 王都編
23/23

予選終了

予選終了です。

 もう逃げ続けて30分ぐらいだろうか、あれから体長2メートルほどの獣の魔物のオークや、体の中の酸で攻撃してくるスライムの亜種のアサイドスライムなどが出てきて現在生き残っているのが約40人ほどになっている。


 ルイスは剣と魔法を上手に使いまだまだ余裕そうである。

 他に生き残ってるやつで気になるのは4人ぐらいの従者らしき者たちに守られている大貴族らしき人物だ。

 体は少し小太りでいかにも温室育ちと言った感じだ。

 ココでは豚貴族と勝手に名付ける。

 学校だと真っ先にカツアゲされてそうなタイプだなあれは。


 俺はと言うと魔物とは戦わず魔物の攻撃をかわし、追いかけてくる魔物を他のやつらになすりつけるという非道な行いを繰り返している。

 何回も行うたびに他の参加者からは怒声が響き渡り俺に対して手をあげようとしてくる者もいたが、ルールで手をあげると失格なので行うものはいなかった。

 

 ちなみに、なぜ戦わないかというと余りここで自分の実力を見せたくないからだ。

 魔法が使えればバリエーションがあって実力を隠さなくてもいいのだが今回は違う。

 予選程度で剣の技量を見せつけると対応策を取られる可能性が高くなる恐れがあるからだ。


 そんなことを考えていると残りが20人近くになっていた。

 するとゲートからまた魔物が出てくる。

 どうやらこの試験を終わらせにきているらしい。


 出てきたはリトルドラゴンだ。

 リトルドラゴンは全長3メートルほどの小さなドラゴンで、ドラゴン類の中では一番弱いとされているが、ドラゴン特有のブレスが厄介とされており危険度で言えば中級職数人で倒すことができる程度である。


 リトルドラゴンは約10体ほど現れそれぞれ目標を確認すると、約60キロほどのスピードで参加者を襲っていく、襲われている者達からは悲鳴が聞こえドンドンと失格者が安置エリアへ送られていく。

 俺は何とかリトルドラゴンの噛みつきや、鋭い爪の攻撃を紙一重でかわす。

 流石の俺でもかわすことに手を抜くとやられてしまう。


 現在残っているのは、ルイスと四人の従者らしきものとそれを引き連れた貴族豚だ。

 ルイスのやつは倒すまでには至らないがリトルドラゴンに負けておらず、善戦をしている。

 豚貴族軍団はリトルドラゴン2体に囲まれており、風前の灯である。


 そろそろお終いだな。

 そう思っていると豚貴族側のリトルドラゴンがその場に止まり、何やら大きく息を吸いだしている。

 その間に豚貴族はチャンスだ!やってしまえと言っているが、あれはチャンスではなく、ブレスのために体内に酸素を取り込んでいるのである。

 しかしそれを知らない従者四人はリトルドラゴンに突っ込んでいく、従者のうちの1人の剣先がリトルドラゴンに届こうとした瞬間、リトルドラゴンは口から灼熱の炎を吐き出した。

 「「「「「ギャー!」」」」」

 何処かのリアクション芸人ばりのいいリアクションだな。

 従者を含む5人は炎に飲み込まれ安置エリアへ運ばれていく、後残るのは俺とルイスだけなのでGブロック通過は確定だ。

 

 仕方ない多少の痛みは我慢するか。

 俺はもう逃げるのが面倒くさくなったのでリトルドラゴンの攻撃をわざと受ける。

 ウオッ、なかなか痛いな。


 リトルドラゴンの攻撃を受けその場に倒れこむ。

 リトルドラゴンは倒れて動けないふりをしている俺に対して顔を狙って噛みつこうとする。

 しかし間一髪俺は安置エリアに転送された。


 内心送られないのかとヒヤヒヤしたがそんな事はなかった。

 バレないようにリトルドラゴンの攻撃を受けた部分に下級の治癒魔法『キュア』をかけておく。


 そうしていると、俺の目の前にルイスが現れ、その後にまた試験官のルウも現れた。


 ルウは風の低級魔法『エコー』で自らの声を参加者全員に聞こえるように告げる。


 「先ほどの試験結果だが2位通過アラン・ブルーナ、1位通過をルイス・ウォークとする!」


 その発言に周りから拍手喝采が送られので、少し恥ずかしかったが小さく会釈をしておく。


 「やぁ!アラン!君も通過できたんだね!決勝トーナメントでは当たるかもしれないしよろしくね!」

 

 そう言うとルイスのやつは爽やかに会場を去っていった。


 さぁ俺もそろそろ行くか。

 エルザのことも気になるしな。


 俺はそそくさ会場を後にしようと歩み出そうとしたが、急に腕を掴まれた。


 「おい!お前!ちょっと待て!」


 何だ?と思って振り向いてみると、そこに居たのは豚貴族様でした。

 はははっ。

 


 

 

貴族怖い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ