夜の宴
ずっと思ってたんですけど1話1話話が短いですかね?どうですかね?良かったらコメントください。
宴は村の中の集会場で使われる広場で行われている。
宴が始まったばかりの頃は、みんなに硬さがあり盛り上がらなかったが、魔人族の豚面が酒樽一杯を一気飲みをしたところ盛り上がりみんなの硬さがとれたのかみんな楽しそうである。
最初の頃は納得できていなかったキャレブをはじめとする自警団のみんなだったが、現在馬面と豚面のやつと仲良くキャンプファイアのようなところをぐるぐる回りながら共に踊ったり、酒を酌み交わしたりしている。
まぁ、昨日の敵は今日の友ってやつかな。
ちなみに馬面の男の名前はナラハン、豚面の男はグール、金髪少女はティファナというらしい。
ナラハンは槍使いの上級職である槍聖、グールは斧使いの中級職である斧使い、ティファナは見習い魔王である。
ウィルが話していた、新しい魔王が一人誕生したと言うのはティファナのことらしいな。
ティファナはというと父親に認められたいがために戦ったのに、怒られたあげく公の場でケツ叩きを見られたのがショックなのか1人広場の隅っこで黙々とご飯を食べている。
ちょっと、可哀想に思えてくる。
俺はというと魔力を使いすぎて、かなりの倦怠感があるのでみんなの盛り上がってるところに行かず、一人で優雅にディアルが持ってきた料理を食べながらこの村の若い美人な女性を眺めている。
この村は美人が多いなぁっと思っていると、少し顔を赤くして膨れた顔のアリスがこっちにやってきた。
「ねぇ、アランくん!何見てるの!?」
「い、いや僕は唯この村の人はどんな人がいるのかなぁって思って見てただけだよ。」
「ふーん、見てただけねぇー。その割には20代ぐらいのお姉さんばかりみてたきがするんだけどなぁー。」
アリスは笑っているが目が笑っていない。
5歳児にしてこの圧力、将来とんでもない女性になるぞこの子。
「まぁ、そんなことはどうでもいいの。改めて助けてくれてありがとうアランくん。」
「うん、僕もアリスさんを助けられて良かったよ。本当に間に合って良かったよ。」
「そ、それでね。アランくん一つお願いがあるんだけど・・・・」
なんだろう?
アリスは下を見ながら頬を赤らめもじもじしている。
「ん?何?」
「あのね、私たち今日友達になったわけじゃない?だからさ、私のことアリスって呼び捨てで呼んで欲しいの。ダメかな?」
「なんだ、そんなことか。分かったよアリスって呼ぶよ。それじゃあアリスも僕のことをアランって呼んでよ。」
アリスは何故か少しムッと顔をしたが、その後直ぐに満面の笑みになりコクリと頷いた。
「それじゃあ、アラン。私お母さんのお手伝いしないといけないからそろそろ行くね。また、明日ね!」
「うん、また明日!」
そのまま、アリスはベルの元に去っていった。
「ずいふん、仲睦まじいんだな。」
俺はハッと後ろを向くとそこにはディアルががいた。
あの気配を殺して俺の後ろ取らないでくれます?
寿命が短くなるよ!
「どうしたんですか?」
「あぁ、お前に話があってな少し話に付き合ってくれ。」
そういうとディアルは俺の横に腰を下ろした。
「単刀直入に聞くがお前の職業は魔王だな。」
えっ?!
何故だ。
俺は見習い魔王と書かれた職業プレートは家のクローゼットの奥深くに入れたはずだ。
そんなもの、ディアルが探し出したとも思わないし俺はナラハンたちの前でも勇者と名乗ったはずだ。
「まぁ、そう焦った顔をするな。俺はな魔眼を持っていてな。敵の職業、強さ、などが一目で分かるんだよ。人間の中に魔王がいるとなれば国中が大騒ぎになることは分かってるから他言はせん、安心しろ。」
「あ、ありがとうございます。」
俺は内心焦りまくっていて一言しか言えない。
「その若さで見習いを卒業して魔王か。もしかしたらお前は魔神王、いやもしかしたら魔神大帝にまでなれるかもしれんな。」
魔神大帝とは魔王職の中の天上職のことだ。
確か、ディアルは最上級職の魔神王なので、かなりの実力者だ。
とその前にディアルの話では、俺はもう見習い魔王を卒業して、中級職の魔王になってたようだ。
ここ2年間ほどあのプレートずっと見てなかったからな、いつの間にか職業レベルがアップしていたのだろう。
「そ、そうですか。ありがとうございます。」
「それでだ。ここからが本題なのだが我が娘ティファナをお前の嫁に貰ってくれないか?」
俺は飲んでいたお茶を吐いた。
はぁ?
この人なんてこと5歳児に言ってるんだ?
と俺は思ったが直ぐに答える。
「いやいや、何で今日初対面の人とそんな話になるんですか!おかしいでしょ!」
ディアルはダメか?と顔をしている。
確かにティファナは将来とんでもない美人になるだろう。
だからってそんなことは簡単に決めれない。
「そんなティファナさんの許可も取らずにダメですよ。」
「大丈夫だ!ティファナの許可はもう取ってある。」
絶対この人無理やり押し通しただろ。
「だからって結婚はできません。」
俺はきっぱり断ると、ディアルのやつはグッタリとうなだれていた。
あんた、魔神王なんだろさっきまでの堂々とした態度どうしたんだよ!
「それで何で僕と結婚させたいんですか?何か理由があるんでしょ?」
「あぁ、魔神大帝ナダルがな5年前に亡くなったんだ。これは現魔王19人にしか知らされていないから他言はしないでくれ。それまではナダルのやつが圧倒的武力で押さえつけて魔大陸は平和だったんだが、現在魔大陸では人間の大陸への侵攻派と不可侵派とで争いが起こっていてな、まだ戦いとかは起こらはないが多分あと10年もすれば戦いが起こるだろう。そこでお前にも力を借りたくてな、ティファナを嫁にしたかったんだかな。」
俺はハァっとため息をつく。
「そんなことなら先にそっちを言ってください。今日からディアルさんと俺は友人です。あと俺だって魔人族との戦争は望みません。だから、貴方が必要としてくれるのらいつでも力になりますよ。だから、娘を気安く嫁にやるなんて言わないでください。」
ディアルは呆気にとられた顔になり、その後少し目が潤んでいた。
おい!お前のそういうキャラ求めてねぇよ!
「本当か?!本当に力になってくれるのか?!」
俺はコクリと頷く。
「おぉ!そういうことなら俺もいつでもお前の力になろう。今日から俺とお前は親友だな。ハッハッハッ!そうとなれば余計にお前に俺の娘を嫁にあげたくなってくるわ!」
「いやいや、それはおことわりしましましたよ。」
ディアルは少し残念な顔をしたが、直ぐに持ち直す。
「それならばこれからあの子と仲良くしてくれんか?あの子は昔から同年代の友達がいなくてな。ナラハンとグールのやつとしか話をせんのだ。」
「そういうことなら分かりました。ティファナさんと仲良くしましょう。」
ディアルは笑ってはいなかったが、何か嬉しそうだ。
まぁ、自分の娘だしやはり心配したりするのだろう。
ならこんなところに10年も置かなければ良いのになっと思ったが何かディアルにも考えがあるのだろう。
「それじゃあ、アラン。俺はそろそろ失礼しよう。あと、この笛を渡しておこう。何か危険なことがあれば吹くと良い。」
俺は真っ黒の小さな笛を渡された。
「あの?これは何ですか?」
「それは俺だけに聞こえる笛でな。それを吹けば直ぐにお前の元へ飛んで行けるってわけだ。親友に直ぐに死なれても困るからな一応持っておけ。」
そう言うとディアルの奴はティファナの元に向かっていった。
それからしばらくし宴が終わりみんなそれぞれ家に帰ったりその場に寝たりしているものもいたが、俺、セナ、エイダ、ハンス、ティファナは家に帰ることにした。
ティファナが何故我が家に来るかというと村で話し合ったところ、ナラハンはキャレブ、グールは自警団のソラールという若い一人暮らしの男、ティファナは我が家に住むということだ。
まぁ、1年もすれば3人の家ができるということなのでその間だけのようだ。
その晩俺は布団に入るないなや、魔法を結構使ったのですぐに寝てしまった。
もっと魔法の質あげてもっと少ない魔力量で魔法を使わないとなぁ。
【アリス視点】
今日はとんでもない1日だった。
急に魔人族の人たちがやってきて殺されかけるし、魔神王がやぅてきて急に宴始めるし、魔人族の1人のナラハンとか言う人が家に住むことになるし、散々な1日だ。
でも、それ以上に嬉しいことがあった。
私にとっての王子様が現れたからだ。
私が犬の魔物に襲われかけたところを助けてくれ、一瞬にして魔人族の人たちをやっつけてしまったのだ。
私はもうあの時には恋に落ちてしまった。
アランのことをあれからずっと考えている。
次は私に魔法を教えてくれるらしいし、もう楽しみで仕方ない。
今日は寝よう、そしてまた明日アランに会いに行こう。
そう思いながら私は就寝した。
【ティファナ視点】
今日はとんでもない1日じゃった。
この村を征服しようと思ったら、アランとか言う勇者の男に氷漬けにされるし、父上が助けに来てくれたと思ったらボコボコに殴られて、尻を何回も公衆の面前で叩かれるし、10年もこの地で働けとも言われるし、父上にアランとの結婚をしろと言われ何か振られた感じになるし、アランの家に住むことになるし、今日は散々じゃ。
また、妾は一人になってしもうた。
ナラハンとグールとも会えるとは言え、母上と父上にもまた会えぬ。
しかも、人間の家に住むとはもう屈辱でしかないのじゃ。
きっと飯とかも口に合わないのじゃ。
妾は失意のまま眠りに落ちた。
私はディアルみたいなキャラが好きです。




