進路
締め切りまでに完結する事ができなかった....
「……レポートはよくできてるよ。小説は.......まあ…うん。文章はともかく描写が短くて読んでもスッキリしきらなくていまいちパットしないからもうちょい書いておいた方がいいと思うよ」
「そ…そうですよね……。すみません、原稿だけ返してください」
一年半たった。モンだけでなくスタハンにリオ、ラクエと様々な人気シリーズをプレイして楽しんでだりして自由気ままにして生活を送っていた。アニメ化されたにンプにガジンの人気漫画にも手を付けて。小さい頃気になって見たかった仮○ライダーにルトラマンと色々あさっては堪能し尽くしていた。
数が多すぎるので気になっているものにやりたい見たいを終えるには時間が全然足りなすぎるけど、私の人生はこれらをずっとずっとずーーーーっと死ぬまで楽しみながら送るつもりだ。
そんな生活を送っていたある日。絵の才能はないけど小説は文章のみで作れるから「せっかくだからオレも書いてみるか!レポートはある程度書いたから経験してるし」と人生初の小説を書いた。
小説投稿サイト『小説の世界を書こう』で『ワンダーフロンティア・ア・ライブ』という短編作品。主人公がドアを開けるとその先にはモンスターが生息するラクエ世界のような世界観に来てしまって、剣の扱い方や魔法を習得するまで努力を描いたお話だ。
本来なら桃太郎や浦島太郎のように短く完結した話にした方がいいしできればそうしたかったけど、どうあれできなかったなので『努力してその成果を得るまで』を描くことでなんとかした。
最初は右も左も分からなくてただ″書く″ことだけしか道を切り開けなかった。無論書き終えた後は心労で胸と心が疲れて大変だったけど。なにせ肉体の傷と違って心の方が痛くて治りづらいから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「....楽しいことでもあったのか?」
「うん。ただ空を見上げたいから見上げているだけだよ」
休み時間になぜ青空を見上げているかを見上げているのかを問われて景色を見続けたままそう答えた。
帰宅部に入ってから一ヶ月の帰宅途中でよく青空を見るのが好きにって気づけばそれが日課になっていたんだ。
最初は『青空を見て何があるのかな?』とちょっとした疑問だった。楽しいことを知って日々の生活が充実してからは頻繁に見るようになっていった。
「あ、そうだった! ナギトさんの調子はどうなの」
「…調子? どういうことだ?」
「そのままの意味だよ。覇気がないっていうか…どこか腑抜けてて心配してたんだ。ああ! ナギトさんを馬鹿にしてる訳じゃないんだ」
ナギトさんとは度々交流していく内に友達となった。楽しみを知って自信がついてきた頃からはボクからナギトさんに話しかけるようになって、気づけばお互いに次第に打ち解けて理解し合ったんだ。
そんな僕だから解る。月一のレポートに苦戦し、部活以外で学校生活に馴染めてないにしても、何処かがおかしいことを。
「.......いつから気づいた」
「大体半年前くらい」
「..そうか」
少しの間顔を閉じた後ナギトさんは話し始めた。
「『未来での生き方』について学んでいるんだ」
「…みらい?」
「オレはカズラのように『やりたいこと』がなければ『日々の生活を充実させて生きる』こともできん。だから最低限に悔いの無い生活を送る為のすべを独学で学んでいるんだ」
ナギトさんの言ってる内容が全然分からないから色々聞きたいけど「人の話は最後まで聞け」だから黙ってまっすぐ見ている。
「オレらは高校を卒業したら『働くか大学に入学するか』に別れるが、どうしても最後は“働く″しかない。
日本は労働主義の社会なんだ。時代の変化によってようやく改善されてはいるが、それでも地獄なのは変わりねえ。
働きたくないから働きたくない!と駄々をこねているんじゃねえ。最低いいかげんだから最低いいかげんだから嫌なんだ!
...悪いな、オレの愚痴をぶつけちまって」
「大丈夫だよナギトさん、気にしないで」