表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/27

熱い釘は早く打て

「よっしゃあ! 今回の勝負、俺の勝利だ」

「くそっ、またこの手で負けるとはな。つぅか、お前の本気モード(じょそう)にいい加減、安定して勝ちたい!」


 市内某所のTCG専門店、そのデュエルスペース。

“レギオン・バトル”が終わったばかりだというのに、熱戦が繰りひろげられていた。


「よし、今度はこうやって勝たせてもらう!」

「だから、そこでイヴァン雷帝とかってない! もう一回やり直しだ!」


 ほかの客も熱戦に釘づけになっていたが、二人は周囲のことは一切、目に入っていなかった。




「来年ぐらい、うちに来るか?」

「あ?」


 それから十五戦した後、帰りの電車を待つときにジェイドが裕樹に声をかける。


「こないだ奥さんに裕樹のこと話したら、絶対に面白そうなやつだって笑っててさ」

「それ、俺のことを馬鹿にしてるんじゃないのか?」

「そんなことないさ。会いたいって言ってるんだ」

「へぇ」


 楽しそうに話すジェイドに裕樹はゆっくりと首を振る。


「ありがたい話だが、断る」


 裕樹のきっぱりとした物言いに腹を立てることもなくそっかとジェイドは頷く。


「でも、いつか一人で行けるようになったら、行かせてもらう」

「そうか」


 今行けないのは単純に自分で稼げないから。

 稼げるようになったら行く。

 そうほのめかした言葉にジェイドはごり押ししない。


「じゃ、また来年の《ヒストリアン・マッチ》でよろしくな」

「ああ、そうだな」


 じゃあなと言ってハイタッチを交わす二人。

 ジェイドは到着した、少し混みだした電車に乗って、見えなくなるまでホームに向かって手を振り続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ