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猫とお姉さんと危険な香り
「で、総花君は平常心で勝ったのはいいけれど、次の日にした任務で、相手の奥様と一緒に例のカードゲームに夢中になったと」
「間違っていません」
「そして櫻ちゃんは総花君の車に黙って乗りこんで会場までついていったって聞いたけれど」
「うん、間違ってない」
とあるホテルの最上階。
関係者が全員集められた部屋の中で、正座させられているのは伍赤総花と一松櫻。
「なにやってくれてるのよ」
「あなたに言われたくありませんが」
呆れ顔で事情聴取するのは先日、出演したファッションショーが放映されたときにちらっと画面の端に映りこんでしまったがために、ちょっとした騒動を巻き起こした皆藤茜。
その茜に反論した総花にむぅとあからさまに嫌な顔をしたが、ぷいと顔をそむける。
「だったら、これで解決しようか」
二人をよく知る人物、一松榎木が後ろからにょきっと顔を出し、手に持っているものを指す。
それがなにか確認した茜は大きく息を吸いこんで、ホテル全体に聞こえるぐらいの大声で叫んだ。
「もう、いい加減にして!」




