大会当日/ルール説明
“レギオン・マッチ”当日。
会場の大アリーナの中央ステージに集合していたのは、小学生から社会人までの八名の男女。
あるものは興奮冷めやらぬ表情で、あるものはいつも通りに冷静な表情。それぞれの思惑が渦巻くその場所にひときわ明るい声が響く。
「えーテステス」
柔らかな灰色の髪の青年がセンターに立って、観客席に向かって声を出す。
観客席にはそれぞれのプレーヤーの応援者たちが集合していて、ライブのような熱気に包まれていた。
「ようやく今日を迎えられてホッとしています。第十五回 《ヒストリアン・マッチ》“レギオン・バトル”へようこそ! 私は葛城志貴と申します。午前の部、予選の司会・進行をさせていただきますので、一日よろしくお願いいたします」
志貴と名乗った青年がお辞儀すると、観客席から拍手が聞こえてくる。
これはショータイム。
かつてはこのステージに立って、紹介してもらう側の人間だった。
だからこそ、彼らの魅せ方を知っている。
「今年度の 《ヒストリアン・マッチ》リーグも最終盤です。今年も多くのプレーヤーたちの熱い戦いが繰りひろげられ、ここにいる世界ランク上位八名による“ゴールデン・マップ”争奪戦、“レギオン・マッチ”で真の世界トッププレーヤーが決定いたします」
そう言って、ステージ上にいる八人を紹介する。
それぞれの名前が呼ばれたとき、それぞれの応援団から盛大な拍手が送られる。
「すでに皆さん認定プレーヤーの中でもトップクラスのプレーヤーですので、ご存じだと思いますが、この公式ルール本をもとに試合は行われます。ですので、たとえ内容を丸暗記していても、くれぐれも肌身離さずお持ちください」
紹介が終わった後、注意事項が続けてアナウンスされる。
このとき観客席からはクスッとした笑い声が聞こえ、ステージにいた一人のプレーヤーが顔をそむけたが、だれもなにも聞こえなかった、見えなかったふりをして注意事項は続いていった。
プレーヤーに対して、そして観客席への注意事項が終わった後、観客席の照明が落とされる。
「年間トッププレーヤー八人による“ゴールデン・マップ”争奪戦。まずは四人ずつの総当たり予選トーナメントです。では、準備ができたペアから試合開始いたします!」
[予選A]
[予選B]




