表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

たまご売りのおばさん

私が幼少の頃から繰り返し見る夢がある。

いつ頃から見始めたのか、憶えていない。


私は幼稚園児である。

立て替える前の実家の広間。

時間は、おそらく日曜日の午後。


家族そろってテレビを見ていると、玄関の呼び出しがピンポンと鳴る。

母親がはーいと返事をして対応に出る。

私は母親の足にしがみついて、一緒に玄関に立っている。


ガチャリとドアが開くと、真っ青な顔をしたおばさんが立っている。

ひょろひょろで、紫色に白い花がたくさん描かれたワンピースを着ている。

白髪が少しまざった、耳の下くらいまでの髪。

その大きな目は、白目がない濃い緑色。

手には、かごを持っていて、そこに白いハンカチがかかっている。


「たまごをかってくれませんか」


そのおばさんが言う。

その後、私のほうをちらりと見て、


「ねえ」


と言うのだ。

私は怯えて、母親の後ろに隠れる。



そうすると、場面が変る。

私たち家族は、ブラックジャックの家の様な、断崖絶壁に立つ家に引っ越している。

そうして祖父が


「もう安心だな」


と言うと、ピンポンとドアの呼び出しベルが鳴る。

部屋の窓からそっと玄関を見ると、あの、たまご売りのおばさんが立っているのだ。



そして、そこで、目が覚める。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ