表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『シン・ゴジラ』について岡田斗司夫が言いそうなこと←箇条書き・ネタバレあり

作者: ZUZU

ニコ生あたりで、岡田斗司夫が言いそうなことを予想してみました。

おそらく資料なんかは全然見ないで、以下の様な適当な解釈を話すことでしょう。


・岡田斗司夫の感想

 →制作費の割には、とんでもなく良く出来てる

 →個人的な感想としては「いけずうずうしい」作品


・まず、1984年版のゴジラと絡めて語られてる。

 →しかしそれでは平面的。

 →エメリッヒ版との関連も含めて語って、初めて立体的になる。


・エメリッヒ版は、なんだかんだ言って、大したもの

 →いまゴジラを作るなら爬虫類的に描くべき。

 →しかも最新の学説を踏まえて身軽な前傾姿勢の生物として

 →で、そういうことは、ゴジラ直撃世代のオタクなら、80年代にみんな言ってた

 →だからエメリッヒ版は、オタクの夢の結晶ともいえる

 →庵野秀明も、もしかしたらああいうゴジラを作らされていたかもしれない


・『シン・ゴジラ』もまた、オタクの夢

 →『シン・ゴジラ』みたいな話も、昔のオタクはみんな考えてた。

 →怪獣が実際に現れたらどうなるかっていうシミュレーションは、80年代のオタクなら、みんな考えてた

 →1984年版のゴジラは、それを中途半端にやっていた

 →それが更に、オタクにシミュレーションを加速させた

 →当時は、ホビージャパンが実際にボードでやるシミュレーションゲームをバンバン売ってオタクに流行らせていた


・『シン・ゴジラ』を観て悔しがる同世代のオタクの心情

 →「こんなスゴイものを作られてしまった」

 →同時に「これで良かったなら、俺もやったのに!」

 →最初に言った「いけずうずうしい」とは、そういうこと


・エヴァが作った第三の選択

 →旧来のゴジラとも、爬虫類のゴジラとも違う第三のゴジラ。

 →その選択肢を産んだのが、エヴァ

 →エヴァのテイストは、メカゴジラによってゴジラシリーズに取り込まれている

 →『シン・ゴジラ』では、そのものズバリのエヴァではなく、作品の表現方法やアイデアの方向性のレベルで取り込んでいる。

 →ここも「いけずうずうしい」ところで、本家の庵野だから許される、メカゴジラでは遠慮してやれなかった部分まで踏み込んでエヴァエヴァしくしている


・庵野秀明の辛いところ

 →自分たちに生身の人間は演出できないという諦め

 →自分たちにとってのアニメのように実写を撮るということの難しさ

 →自家薬籠中の演出論が通用しないやり辛さ

 →庵野秀明も樋口真嗣も、これまで監督した実写作品で、それを痛感しているはず

 →今回は、その欠点を認めたうえで2つの方向から攻めている


・庵野秀明のとった戦略1

 →1.役者まかせの演技を、アニメのように撮る

 →あんなにも沢山の有名俳優が出演してるのは、役者に芝居をつけないでも済むようにするため

 →役者感の同調圧力で演技に統一性が出るのを期待した

 →もちろん、これは各々の役者が各々の経験した現場で得たものの借用である。このあたり、総理大臣の大杉漣をはじめ、北野武映画で酷い殺され方をしてる役者が内閣に何人もいる点からもうかがえる。もちろん、そんな内閣が役に立つはずもないという予感とともに

 →役者の「演技」を取るというよりは「役者が演技するところ」、つまり、結果ではなく過程を撮ってるといってもよいかも

 →その代わり、カメラワークはバンバン凝る

 →椅子を並べるだけで、なんでこんなかっこ良くカメラ動かすんだよって笑いそうになった


・庵野秀明のとった戦略2

 →絵空事の怪獣を、本物のように撮る

 →画角の広さにそれが現れている

 →『シン・ゴジラ』では、ゴジラが小さく写ってる画が非常に多い

 →こういう画角で撮るのは、金銭的にも技術的にも大変


・石原さとみの演技が、戦略の要

 →1.アニメのように撮った本物

 →2.本物のように撮った絵空事

 →この2つをひとつの作品で同居させるための仕組みが石原さとみの演じたエージェント

 →アニメのように撮られた絵空事の人物である石原さとみが、両者のブリッジになっている

 →自衛隊の描き方が、妙にはしゃいで浮いた感じにならないのは、こういう手続を踏んでいるから


・その結果として?

 →その結果、どうなったか?

 →ドラマパートが、出ている人間によって全然雰囲気が変わるようになった

 →ある場面では学生映画、ある場面ではAVのドラマパートみたいに


・その他

 →最初に上陸するゴジラは、ネコバスそのもの

  →こういう風に宮﨑駿にぶっこむかよ~と笑った。

 →最後の作戦の見た目の格好悪さに拍手したくなった

  →「そうそう!これが俺達がやっていたことであり、作っていた映画なんだよ」と

  →「こういう不細工さこそが、俺達のセンチメンタリズムであり誠実さなんだよ」と


・結論

 →キューティーハニーや特撮博物館は無駄ではなかった

 →これまでバカにしててごめん


まあ、こういうことを言うだろうなあとバカにしつつ、でもエメリッヒ版との絡みのあたりは、岡田斗司夫が言わなきゃダメだろ、と思ってたりしてます。



追記:「米軍が核爆弾を落とすというプロット」「返ってきたウルトラマン」「補助線」もどこかで使ってくると予想。

   あと、語りながら泣くかも。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  追記 人格的には多少問題ありそうですし、取り巻きが持ち上げすぎるのもアレなんですけど、やはり岡田さんの話が好きだから、こういう文章に不快感を感じたんでしょうね。 着眼点は確かに岡田的という…
[良い点]  たしかに岡田さんが言いそうだとは思うけど。 [気になる点]  バカにしつつ と言うのが気に入りません。 多少記憶に頼って、間違った事を言いますが、やはり岡田さんのお話ってお金をとれるコン…
[一言] 夜中に、非常によくできた、面白い物を読まさせていただきました。なるほどなぁ。
2016/07/31 01:43 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ