動き出す巨体
俺と火龍は、慌ててジャックを捜しに向かった。
「シルバ… 聞こえるか? 応答してくれ…」
ダメだ、反応が無い…
まさか シルバに何か…?
いや、そんな事は無い… 無いハズだ。
大都市ルナに立ち寄り、バイクと予備のパワードスーツを持ち出した。
「火龍… 使い方解るか?」
「なんとかなる… それより急ごう」
俺は全開でバイクを走らせ、火龍もなんとか着いて来ていた。
結構器用な奴だ… と思っていたが、KIDがサポートしていたらしい。
都市チハに到着し、港町に向かうと…ジャックとシルバが居た。
「水龍… 話がある、貴様… 下部コンテナの事知っていたな! 一体どういうつもりだ?」
「………もうバレたのかぁ! ……あれは、お前達が知らなくていい代物だ。
後は俺様がやる… お前達は黙って見てろ。」
「どういう事だ、ジャック?」
「………だから、俺様がだな…」
「水龍… 君は何か勘違いしているようだな」
「……何だと?」
「あれの力は一体では発揮出来んのだよ。」
「…………んな事、やってみねぇと解んねぇよ」
「解るさ、盾の水龍… 君の役目は我々を守る盾だ、そして私が攻撃を担当する… 違うかね?」
「…………違うさ、怪我する前に俺様に任せとけ」
「それは、私の目の事を言っているのかな?」
「…………………………」
「別に君のせいでは無い、気にするな。」
ジャックと火龍は古代龍に乗り、過去の事を知っている。
古代龍最後の戦いとなった、過去の防御戦…
侵略者は、白龍の防御網を突破して水龍と火龍が守るエリアまで入り込んだ。
水龍と火龍はセットで戦うスタイルだ。
主に攻撃重視の火龍に対して、防御重視の水龍。
その戦い方は凄まじかった、竜の群を率いての空中戦を得意としていた。
そんな最強のコンビだったが、最後の戦いで水龍は油断した。
戦いの最中、逃がした敵を目で追っていた時だ。
隙を突いて攻撃が来た。
敵の攻撃は、火龍の目に当たり… 火龍は光を失った。
攻撃の火龍を失った事で、敵は初めて地上の黒龍率いる地竜部隊の元に辿り着くが…
これを黒龍は全て撃破していった。
敵を退けたが、失った戦力が多かった戦いだった。
結果 白龍率いる 空竜もかなりの数を減らし、火竜
水竜の群もその数を減らした。
地竜も初めて戦いで、数を減らす結果になったのだ。
話を聞いて分かったが、火龍の目は悪いようだ!
「私の目が気になるのかね? これは奴隷の証に埋め込まれた義眼だよ、しかし時として この義眼は役に立つのだ。 過去の戦いの影響でなった事では無い。
もし、過去の戦いの事を考えるなら 次は守り抜いてくれたまえ」
「…………別に そんな事思って無かったが…… 次があれば、お前達… 俺様が守ってやるよ…」
そして、古代龍の身体の研究は進んだ…
俺の古代龍… 白龍の身体も発見し、乗り込んだ。
見た目が生き物にしか見えないこの身体は、高度な技術で造られた機械だった。
「KID 解析してってくれ」
「了解!!」
調べが進むに連れて、古代龍に足りない物がある事に気付いた。
その頃、遅れてエリックが黒龍の身体に乗り込んだと情報が入った。
『龍の魂を受け継ぐ者よ… その身体は新しい身体の母体となり、後に助けとなる事だろう…』
すると、コックピットのモニターに表示が出て来た。
「何だ、これは?」
「設計中の物のようですが」
「……KID これ、いじれるか?」
「出来ますが」
「俺に最適な設計にしてくれ」
「了解!! 何かリエクストは?」
「……出来るだけ、カッコ良くして」
「了解!!」
こうして、設計された物が徐々に形成されていった
古代龍の身体も、その姿を徐々に変化させていた。
俺の処には ガズユとマリンも駆け付けた。
二人共 古代龍に驚いた顔をしていたが、マリンはKIDと解析に取り組む事となった。
ガズユも 古代龍の身体の事は知らなかったようだ。
「問題は KIDとこの機体が接続出来るかよね…」
「難しいのか?」
「そうね… 簡単には出来なさそうよ」
「なんとか…出来るか?」
「やるしか無いでしょ!」
俺が乗り込む事になる機体は、古代龍の設計からすると… この体内で造られている。
俺が今 乗り込んでるのは、どうやら補助パーツに姿を変える… 機体のパワードスーツってとこか!
しかし、KIDが使え無いとなると問題が出てくる。
そんな中、火龍の機体が完成したとの報告が入った。
早くも動作テストをして、地上に上げるとの事だ。
火龍は機体のチェックを済ませ、下部コンテナから機体を海中に出した。
「システム異常無し、火龍機 浮上する」
「了解しました、航行する船はありません」
「了解した。」
地上に上がった機体は、再度チェックされていた。
「海中での動きに問題はありましたか?」
「いや、問題は無い」
火龍が地上で機体のテストに入った頃、ジャックも機体を完成させていた。
少し遅れてエリックも…
俺の機体は 未だに完成する様子が無い…
火龍とジャックは順調にテストを繰り返し、模擬戦を開始した!
エリックは機体のテストに少し手こずっているようだ。
エリックが模擬戦に参加する頃… やっと俺の機体が完成した。
俺は遅れを取り戻す為、テストを開始したが…
エラーが出た!
「何だよ! こいつ!」
「システムに異常はありません、付属品不足です」
「何が足りないんだ?」
「サブクリスタルが必要みたいです」
サブクリスタルとは、ドラゴンクリスタルを作り出した時に余った材料を加工した物だ。
「そんなの、何処にあるんだよ?」
「捜すしかありません」
俺とKIDは機体のテストを兼ねて、サブクリスタルを捜索する事になった…




