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クリスタル   作者: 忍の里
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クリスタルの声

気絶して、どれくらい時間が経ったのだろうか。

辺りは暗く、焚き火だけが明かりとなっていた。

身体中に激痛が走る、治癒を使って打撲を治す。

パワードスーツ無しなら、こんな怪我で済んで無いだろう。


「よぅ、目が覚めたか? 龍… お前ダンスが下手だねぇ~、火龍に殺されちゃうぞ!」


「だから、ジャックに鍛練を頼んだんですよ」

「あぁ、そうか! …忘れてた!」


ジャックは いつものようにフザケながら答えた。

「…なぁ、お前… その、古代龍の話は聞いた事あるか?」

「少しだけですが…」

「そうか… 自分の属性の古代龍は、どんな奴だ?」

「いや、そんな詳しい事は知りません」

「……あぁ、いや! お前の戦い方で、古代龍は戦えたと思うか?」



「俺は古代龍じゃ無いから解りませんよ」

「あぁ、… そうだな! いや、そう言う事じゃ無くてだな… 何て説明したらいいんだ?」

「ジャック… フザケ無いで教えて下さい」

「俺様は いつも真剣だ…、 …その、何だ? 伝わるだろ?」


ジャックは何が言いたいのか解らなかった。

酒を飲み過ぎたのか、説明が上手く出来ないのか分からないがジャックはポンコツになっていた。

そこに、一人の戦士が近付いて来た。

ジャックの師匠で、グラウドって名前の剣を使う男だ。

「兄ちゃんは、その鎧に頼り過ぎだ。ドラゴンクリスタルを持つ者なら、クリスタルを頼れ。」


「その、やり方が分からないんです。」

「誰でもやり方なんて知らないさ、このポンコツでも四苦八苦して 強くなったんだ。

いいか、鎧や武器に頼るな。兄ちゃんのクリスタルは、まだ目覚めてねぇ。」


グラウドはそう言うと、酒を飲みに戻った。

俺はその場に寝転び、夜空を見ながら考えた。



翌日も、朝から宴会だ。

俺も飲まされて、フラフラの状態だがダンスタイムはやって来る。

そんな日々が1週間程続き、俺は大都市ルナに酒を買いに行かされた。

酒場から戻って来る途中、やはり盗賊達はやって来たが運ぶのに慣れたのか?

相手しながらも、往復で1週間掛からなかった!

まぁ、行きは空の樽だし早くて当然か。


戻った時には、鍛練用の池に連れて行かれた。

ジャックも昔ここで、修行したらしい。

池には、足場となる丸太が数本垂直に打ち込まれ

所々にイカダや、浮いてるだけの丸太がある。

池に入れば、池の周囲には火が放たれる。

池の外に出れないのだ!


初日は 女達が俺の相手をしてくれた。

バランスを取るのも苦労するが、パワードスーツの重さで小さなイカダでは沈んでしまう。

「龍… お前 いい加減風を使えよ」


ジャックからのアドバスだが、技の事を言ってるのか?

俺は『カマイタチ』を使った、威力を加減した分速度を上げた…


俺の攻撃は避けられ、足場の丸太を破壊した!

「あっ、しまった!」


そして、背後から攻撃を受けて池に落とされた。

パワードスーツを装着した状態では、泳いでも水面まで出られ無い!

俺は初めて溺れた。


その後、ジャックに助けられるが…

全員に呆れられていた。

一旦パワードスーツを乾かして、KIDが無事か確かめる。

「防水対策は万全です」


「仕方ねぇ、龍… パワードスーツは無しでいい、続けるぞ」


あまりの不甲斐なさに、ジャックと池に入る。

「クリスタルの力ってのは、パワーを出す事だけじゃねぇんだぞ」


ジャックは攻撃してこない、武器すら持って無いのだ。

「どうした、そんな動きで俺に攻撃出来るのか?

ここの全てを使えよ、…例えば、水面とか!」


するとジャックは水面を歩き出した!

「どうした? 俺は今、風を使ってるんだぞ。……やってみろ。」


俺は1歩踏み出した、当然ながら池に落ちた。





ジャックの指導は厳しかったが、お陰で俺はクリスタルの使い方が少し解って来た。


山や、海へと場所を変えながら鍛練する。

1ヶ月程で、どんな足場の所でも戦えるようになった。


パワードスーツに頼り過ぎてた事が、この鍛練で思い知らされた。

それと同時に、戦闘のスタイルも変わっていった。

何も地面に這いつくばって戦う必要は無い。

水面を歩くのと同じ要領で、空中を歩く事が出来た。

そして、クリスタルから語り掛けて来た。

「我の魂を継ぐ者よ… 古の力強大なり、我白龍の力は大空を舞い… 天空より雷を落とす…

我 破壊の龍なり… 忘れる事なかれ…」


「………、何だ? 今の声は…」

「どうしたんだ? 寝ぼけてんのか…龍?」


「いぇ、今変な声が聞こえませんでした?」

「………、別に!…………、まさかお前…」

「我の魂を継ぐ者……とかって!」


「………、上出来だ。」


ジャックに聞こえた内容を話すと、驚いていた!

「破壊の龍… ってのは聞いた事があるが、雷を落とすねぇ~。 俺様も初耳だな! 」


「意味が解らないんですけど…」


「まぁ、その内解る時が来るさ。 俺様でも苦労したんだからな。」


俺は、ジャックの指導以外の時間で色々試してみた。

雷を落とす… 取り敢えず積乱雲を出してみるか。

だが、失敗の連続だ。

積乱雲を発生させ、雷を落とす…

これが難しい、 狙った所に堕ちないのだ!


KIDが壊れたら困るので、安定するまでパワードスーツ無しで自主練だ。

数日間 そんな練習を繰り返していると、電撃を撃てるようになった!

掌で遊び心でやってみたら、成功したのだ。

しかし、これは使え無い… 感電するのだ!

道具を通してなら使えるが、一度使えば道具まで破壊された。

その頃、KIDからの依頼でシルバがやって来た。

感電防止の道具や、色々な試作品を届けてくれたのだ。


「龍… 素晴らしい成長ですね! 極めれば、こんな事が出来るなんて…」


俺とジャックの模擬戦を見て、シルバは関心していた。

一旦休憩を入れ、試作品を試してみた。

シルバは、KIDに感電防止用のバックパックを。

俺はパワードスーツの手のパーツを交換してみた。


模擬戦再開、俺は手のパーツを試す。

「いけ、電撃!!」


掌から 電撃が走る!!

「うわ、痛っ!」


ジャックに通用した! しかし、接近戦でしか使え無い…

距離を取られると、電撃が届かないのだ。

「龍… お前、それ何だ? 当たった所が 痺れてるぞ!」

「電撃です、もっと雷みたいに出せれば理想的なんですが…」


それを見ていたシルバが

「その技を ドラゴンに込めて撃ってみてわ?」


「ドラゴンが、壊れ無いかなぁ?」

「壊れたら、私が修理しますよ」


仕方ない、ドラゴンで試してみるか!

俺はドラゴンを構えて、ジャックに向き合う。

ドラゴンは口を開いた、発射体勢だ!

俺はドラゴンに技を込める…

「もっとだ、 もっと電撃を込めろ…」


クリスタルの声が聞こえた…

俺はドラゴンに電撃の技を、目一杯チャージする。

「いっけぇ~、電撃…」


ドラゴンから射出された電撃は、ビームの様にジャック目掛けて放たれた!

ジャックは避けるが、着弾した辺りは焼け焦げていた。

「龍… お前、俺様を殺す気か!」

「いや~、まさかこんなに威力があるとは…」


これは、破壊力が凄い!

木に当たった所は、綺麗に穴が開き

岩壁に当たった所は、焼け焦げ 少し岩が熔けていた


これは、使える。

俺は、ジャックに協力して貰いこの技を完全に取得する事にした。






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