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クリスタル   作者: 忍の里
38/54

チハ部隊

大都市ルナからの通信は 予想外のものだった


暗闇に紛れ ブルッケンを追い掛けた部隊…

捜索開始から5日目 手掛かりを掴む


部隊の指揮官はチハ

護衛の戦士や 都市チハで腕の立つ者を集めた部隊だ


部隊は慎重に偵察を繰り返した、ブルッケンの潜伏先や 残存兵力の調査

森の中に 一軒の建物、警備は5人

武器類に関しては 全て破壊されている


部隊は いつ奇襲を掛けるか その時を待っていた

敵の数は10人程か、こちらの戦力は20人

ブルッケンが いかに武装しているとしても

負ける事は無いだろう


満月の夜 作戦は実行された…

チハ部隊の奇襲だ、警備兵は次々と倒されて残りは

僅か…

一人の戦士が 建物に入った、中には火薬の臭い!


ブルッケンの寝室と思われる部屋に入り

ベッドに寝ていた人物を切り裂いた…


戦士が確認すると… ブルッケンでは無い!

慌てて チハに報告する為 外に出ようとした時だ

北の空から ミサイルが降り注いだ…


これは罠だ… 戦士が気付いた時には遅かった

ミサイルは建物に着弾した

建物の中の 火薬に引火し 爆発が起こった


取り囲んでいた部隊の兵は 爆発で吹き飛び

木っ端微塵になった

チハの部隊は この罠で、兵力の半分を奪われた


残った兵士達の中にも、負傷者はいた

奇襲は失敗に終わり、負傷者の手当てを優先し

一時撤退した


ブルッケンは 気付いていたのだ、追っ手が来ている事に

そして 罠を張った、隙を見せて 誘い出す

そして建物を巨大な武器として攻撃する

ブルッケンらしい 戦い方だ


しかし、この罠でブルッケンも兵力を半数近く失った事になる…

次は 確実に仕留める


チハの部隊が ブルッケンを再び発見した時…

ブルッケンは確実に油断していた


チハの行動は早かった、風下から ブルッケンに近付く

ブルッケンは 呑気に水浴びの最中だ、当然パワードスーツも外している


チハの部隊は 一気に襲い掛かった、手下共を殲滅し

ブルッケンの首を狙う

チハの命令で 一人の戦士は、パワードスーツの回収をした

疑似クリスタルで パワードスーツを起動させる


出力が足りないが、逃げるには十分だ

戦士は命令通りに パワードスーツごと 撤退した

それを見ていたブルッケン…

怒り狂い チハの部隊と戦ったが、勝てるハズも無い


ブルッケンはズタズタにされ、倒れた

チハは ブルッケンの両足を切断した

切断された両足は 治癒出来ないように 焼却され

ブルッケンは死ぬより苦しい罰を与えられた


腕の力も奪われ、チハが作った洞穴の中に閉じ込められた



チハ部隊が港まで戻ると、先にパワードスーツを起動させて撤退した戦士が待っていた

残存兵は 全員無事だった、船に乗り沖に出た



全員が 作戦成功に安堵し、戦士達は休息していた

チハも これで事件が終わったと思っていたが


海の上を チハの船に向かって歩いて来る者が現れた

船のクルーが その姿を確認し、チハに報告を入れるが 遅かった…


既に その者は船の先端に立ち 此方を見ていた

その者は 水龍のジャック…

都市チハに召喚された 人物

水の属性のドラゴンクリスタルを持つ者

「久し振りだな 親父よ、元気か? ん?」

「ジャック… 貴様 今頃 何しに来た」

「お~、……パワードスーツ! パワードスーツを貰いに来た」


チハは 恐怖した、このジャックと言う人物は危険だ

黒龍王の比では無い!

ワガママで、戦闘力は黒龍王か それ以上だ

それに ジャックは海龍を従える


都市チハに召喚されたジャックは 海の好きな少年だった、チハはジャックに色々な事を教えた

戦い方、狩りの仕方… 船の乗り方もだ


ドラゴンクリスタルと共に強くなったジャックは

段々 ワガママになっていき、都市チハを出て行った


「その パワードスーツは俺が預かってやるよ」

「貴様には、渡さん」

「…、ほぅ………! どぅしても?」

「どうしてもだ」

「………、困ったなぁ! 親父を殺したく無いんだが」


「これをお前に渡すくらいなら、私は死を選ぶ」


ジャックはニヤニヤ笑いながら 近付いて来た

戦士達が チハを守る位置に着いた

「……、何してんだ?」


次の瞬間 戦士達は全滅させられた!

そして ジャックの剣が チハの胸を貫いた

「親父… 優しい俺は望みを叶えてやったぜ」

「………、あぁ」


「こいつは、俺が貰っといてやる…… 安心しろ」


ジャックはパワードスーツを身に付けて、姿を消した

チハは 致命的な攻撃を受けたにも関わらず

ルナ王国に 通信を送った…


クルーが治癒をする前に、チハは息絶えた


ルナ王国では ジャックの存在を知る者は少ない

エリック程 有名人では無いが

ガズユからの通信を聞くと ジャックはヤバイ

エリックの時と違い、本能的に危険を感じる


コイツは近寄っては いけない相手だ



何故 そのタイミングで現れたのか?

パワードスーツの存在を何処で知ったのか?

何処かで 俺達を見てるのか?


俺は ビーズとレッガにも警戒するように伝えた

シルバも ハリスに同じ事を伝えてくれた


その日の夕食時に ビーズとレッガが思い出したように話した

「まさか、あの噂の男か?」

「不死身のジャック…」


「その話し 聞かせてくれよ」


不死身のジャック… 都市チハでの噂話しだ

ある少年が手こぎボートで海に出た、親と喧嘩をして家を飛び出したらしい

少年は 荒れ狂う波に何度も飲み込まれながらも、ボートで進んだ


少年は 海龍の縄張りに入り、海龍の餌となった

ボートごと噛み砕かれ、丸呑みされた

しかし 翌日になると 少年は海の上を歩いていた

そんな 浅い所では無いハズの海の上を…


漁師達は 何度も目撃した、少年が海の上を歩いている姿を…

そして それは、少年の幽霊だと言う噂が流れた


しかし そこ後 少年は帰って来た!

何事も無かったかのような顔をして

そして 少年は また海へと帰って行った

その少年の名は ジャック


「親父から聞かされた 話しだ、作り話しと思ってたんだか…」


「他に 何かありますか?」

「さぁな、ただ『海でジャックを怒らすな』って事は言ってたか」

「海で?」

「あぁ、ジャックは海では最強だ!逆らえば海龍の餌にされるとな」


そんな奴に パワードスーツを持って行かれたのか

でも 陸上ならどうだろうか?

確か 武器は無いハズだ、補助武器のミサイルだけ

それなら 何とかなるレベルで戦えるかも


「龍… まさか戦う事を考えて いませんよね」

「えっ!まさか、そんな奴相手に戦うなんて」


シルバに言われて 我に返った

そうだ、戦うなんて無謀だ

出会した時は 逃げる事を先に考えよう


そんな事を話しながら 食事をしていた

近付く 足音に気付いたのは 少し後の事だった…


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